寒い季節になると、温かい飲みものでホッと一息つきたくなる。お茶は、日本人にとって、もっとも身近な温かい飲み物だろう。
奈良出身の茶人・珠光にちなんだ茶会
奈良市では、茶道の源流ともいえる奈良の地で「わび茶」を創始した奈良出身の室町時代の茶人・珠光にちなみ、2020年2月5日(水)~9日(日)に「第七回珠光茶会」を開催する。なんといっても、春日大社といった著名な寺社でお茶席を体験できるのが見所だ。
<日本酒茶会>ほかさまざまなお茶会を用意
期間中はさまざまなお茶会プランが用意されているが、特に注目したいのは2月9日(日)に開催される「お茶会【四】<日本酒茶会>」。
今年度の<日本酒茶会>は、2020年2月に奈良市と宮城県多賀城市が友好都市提携10周年を迎えることから、清酒発祥の地奈良の地酒4種に多賀城産古代米酒「おもわく姫」を加えた5種、それらのお酒に合わせた創作菓子5種、お茶席一席分を盛り込んだ企画となっている。
他にも、「お茶席(二席分)」+「点心席」+「各会場参観」+お茶席巡回バス乗車」がセットになった「お茶会【壱】」、「お茶席一席分」+「会場参観」がセットになった「お茶会【弐】」などが用意されているので、内容をよく吟味して選びたいところ。
参加する茶道流派は、表千家・裏千家・武者小路千家・遠州流・石州流・藪内流・宗徧流と幅広く、お茶会の会場も、奈良市内八社寺(春日大社・東大寺・元興寺・大安寺・西大寺・唐招提寺・薬師寺・法華寺)などとなっており、教科書で見たことがある著名な寺社がずらりと揃う。
「珠光茶会特別ブレンド茶」なども販売
イベント期間中は、「珠光茶会特別ブレンド茶」を「お茶席【壱】」の点心会場で振舞い、同会場内での販売も実施。
また2月7日(金)に呈茶席会場で開催される「お茶席【参】<七流派おもてなしの共演>」では、奈良県で初めて碾茶(てんちゃ、抹茶に挽く前のお茶)の生産を始めた今谷直仁氏が手がける大和抹茶「神野(こうの)の白(春日大社 花山院宮司命名)」を呈茶席会場で振る舞い、販売する。
イベントごとに開催場所・日時および申し込み窓口が異なるほか、お茶券の予約数の上限もあるので、事前にしっかり公式サイトでチェックしておこう。
伝統を感じる凛とした冬の古都の風情を味わいながら、お茶文化に親しむ特別な体験ができそうだ。
『珠光茶会 公式サイト』( http://jukotea.jp/ )