京都河原町の古着屋「USEDを拡張する進化型古着屋 “森”」は、衣類などを染め替える「黒染めサービス」のオンライン受付を開始した。
また着られるように服を黒く染め直す
相撲取りや歌舞伎役者などの伝統芸能の衣装のほか、昔はお葬式の喪主や結婚式の新郎が着用していた“黒紋付”。
この日本の伝統的な正装でもある黒紋付を染める技術が「黒染め」だ。その技術を現在の洋服にも応用し、着なくなったり汚れてしまったりした服などを黒く染め直してまた着られるようにする「黒染めサービス」を、「京都紋付」の協力のもと、同店で行っている。
この企画は単に衣類を染めるだけでなく、染めることにより衣類を再生し、新しい服を買う代わりに服を大切に着続け、資源を大切にすることに繋げていく取り組みだ。
独自の深黒加工で漆黒に染め上げる
「京都紋付」は、黒色をさらに黒くする独自の加工技術「深黒(しんくろ)」を開発し、さまざまなコレクションブランドの生地を染めてきた。
深黒加工の特長は、“他の追随を許さないほどの深みのある黒”という点で、無彩色でありながら鮮やかにも感じられるまさに「漆黒」。染めを重ねて黒さを増すわけではなく、光を吸収することで黒さを増している。
また、染料と繊維の分子が結合することで色落ちの心配がなく、高い堅牢度を保ちながら仕上がりがソフト。
さらに、生地に撥水性が出るので、水などをこぼしても簡単に拭き取れることができ、汚れにくいのもポイント。赤ちゃんが口に入れても安全な染料を使っているため、安心して着用でき、地球環境に優しいというのも嬉しい。
オンラインでのオーダーが可能に!
今回、この深黒技術で行う「黒染めサービス」のオンライン受付がスタートしたので、店舗に行けない人もオーダーできるように!
黒染めが可能なのは、天然繊維(綿、麻など)が50%以上のアイテムのみで、料金の目安は、Tシャツ2,500円~・シャツ4,300円~・ジャケット6,000円~・パンツ5,000円~などとなっている。納期は約3カ月。目に見えない油や汚れが付着していると、そこだけが染まらないことがあるというのが注意点だ。
愛着があったけど「汚れてしまった」「黄ばんでしまった」「形は気に入っているが色が今の年齢とあわなくなってきた」などで着られなくなった服を、「黒染め」で蘇らせてみては。