8月1日(日)、千葉県千葉市稲毛区に「看護多機能ハウスいなげ」がオープンする。この施設は、生活と福祉の複合施設「生活クラブいなげビレッジ虹と風」内にある建物に新規事業として開設。利用者定員28名の看護小規模多機能型居宅介護施設(※1)となっている。
本人の力を最大限活用
訪問看護ステーションの事業を併せ持ち、地域の医療機関や在宅療養に精通した経験豊かな看護師のもとでケアを受けられるのが同施設の特徴。
医療ケアが増えた状態で退院した場合でも、例えば尿道カテーテルを装着した状態の管理や人工呼吸器の管理、床ずれの処置、骨折などの機能回復、脳梗塞後遺症の日常生活動作回復などについても、本人の力を最大限活用しながら家で生活し続けるサポートをする。
年代ごとの目的を叶えながらの介護
住み慣れた地域で生まれてから亡くなるまで家で自分らしく生活することを望む人は年々増加。2016年の調査では、「介護が必要になった時に家で介護を受けたい」と回答した人は73.5%だった。
しかし、家族の年齢や、家族の年代ごとの目的を叶えつつ介護を継続するには、日常の生活を続けながらの慣れない医療管理や毎日の食事介助や排泄介助など、限界があるのが事実。
同施設は在宅療養の相談から、自宅へ訪問する介護職員、看職員のケアや、必要な時間に合わせて昼間だけ多機能ハウスで過ごすデイサービス、宿泊サービスなどを本人や家族の状況に合わせて地域で暮らし続けることができるよう地域の資源も活用しながら調整。
当たり前を取り戻す
病院で亡くなることや、特にコロナ禍では、家族と面会もできず一人で息を引き取るようなことさえ起きている昨今。同施設を運営する「生活クラブ風の村」では、家族に見守られ、安らかに生を閉じるという当たり前を取り戻すことを一緒に応援している。
「看護多機能ハウスいなげ」の時代に寄り添った介護のかたちに注目してみては。
※1「看護小規模多機能型居宅介護」:介護が必要な利用者が自宅で自立した生活が送れるようにサポートし、心身機能や生活機能の維持・向上を目指すサービスを指す。施設への「通い」をはじめ、利用者の自宅への「訪問」や短期間の「宿泊」といった介護の種類を利用者の状況に合わせて組み合わせ柔軟に提供している。