ものづくりの祭典「市場街(いちばまち)2021」が、オンラインにて10月16日(土)~、富山県高岡市内にて10月22日(金)~24日(日)に開催される。
YouTub配信と市内イベントの両方で実施
加賀藩主の前田利長が築いた高岡城の城下町として、400年以上の間、鋳物や漆器の技術を受け継いできた街・高岡市。「市場街」は高岡市の中心市街地で開催される、クラフトに関する総合イベントだ。
10周年を迎える今年は、自宅からでも高岡のクラフトを楽しめるよう、YouTubeチャンネル「市場街TVチャンネル」からのオンライン配信と、現地で密を避けた複数拠点でのイベントを開催。工芸都市高岡クラフト展、クラフトの販売、工場・工房見学、職人との交流、ものづくり体験、トークライブ、作家による作品展示、音楽ライブ配信などが行われる。
伝統産業の工房×クリエイターの出会い
10月21日(木)~24日(日)には、山町筋・菅野家にて「Creators Meet TAKAOKA Exhibition @市場街」を開催。高岡の鋳造技術を生かしたプロダクト、新素材と漆の組み合わせによるアクセサリーや仏具のおりんの音を使ったアンビエント音楽などを、国の重要文化財に指定されている土蔵造りの商家「菅野家」を会場に展示する。高岡で育まれてきた伝統の技とクリエイターの自由な発想が融合することにより生まれる新たな価値を見ることができる。
職人の手仕事を定点カメラで生配信
オンラインでは、10月23日(土)に「シマタニ昇龍工房」島谷好徳氏がおりんを鍛金する様子をバーチャルスタジオから生配信する「定点観職」スペシャルを実施。後半にはサウンドクリエイター若狭真司氏による、おりんの音を使用した音楽作品のインスタレーションライブも配信される。
3人の女性が伝統産業のサステナブルを語る
10月24日(日)には、『トークライブ 伝統産業 × 「 」で未来に続くビジネスを編む』を配信。伝統産業を次世代へ繋げるために新しい取り組みを生み出し、育んでいる3名の女性が、「伝統産業のサステナブル」をディスカッション。今や高岡を代表とする企業となった「能作」から専務取締役の能作千春氏、日本の伝統を次世代につなぐ会社「和える」から矢島里佳氏、高岡鋳物師7人衆の金森弥右衛門を祖とする「金森合金」から高下裕子氏が登場する。
このほかオンラインでは、10周年記念トークライブ「市場街閑話休題」や、「CLUB ichibamachi」、「FOOD × CRAFT in TOYAMA」を配信。市内では「高岡クラフトストア by 作家のひきだし展」も開催される。詳細は「市場街2021」公式ホームページで確認を。
高岡の伝統技術の魅力はもちろん、最先端技術やクリエイターとの融合によって生まれた新たな作品を通して、芸術の秋を堪能してみては。