愛知県陶磁美術館で“企画展「昭和レトロモダン ー洋食器とデザイン画ー」”を1月8日(土)~3月21日(月)の期間、開催している。
同展は、愛知を代表する洋食器メーカー“三郷陶器”を本格的に紹介する初の展覧会だ。
戦後の洋食器をめぐる歴史と魅力に迫る
明治以降、長らく日本陶器(現・ノリタケカンパニーリミテド)や名古屋製陶所が先駆けてきた洋食器生産だが、昭和初期になると中小規模の製陶所も本格的な事業参入を始めた。
太平洋戦争後には、愛知の三郷陶器や鳴海製陶、岐阜のヤマカ製陶所(のち大和陶器)をはじめとする各社が独自の技術やデザインを確立し、先駆者に迫る勢いでさまざまな洋食器を世に送り出した。このような洋食器やその元となるデザイン画からは、時代の気運とその要請に応じたそれぞれの創意工夫が垣間見える。
同展では近年懐かしくも新しいものとしてふたたび脚光を浴びている「昭和レトロモダン」に着目し、“デザインの三郷”とも呼ばれた三郷陶器が戦後から昭和40年代に手がけた洋食器とデザイン画を展示。あわせて鳴海製陶とヤマカ製陶所の製品を紹介し、戦後の洋食器をめぐる歴史と魅力に迫る。
愛知の三郷陶器
三郷陶器の《CHANTICLEER》や、
デザイン原画《CHANTICLEER》、
QUADRILLE《MARKET PLACE》、
《CALICO》、
《マグナティーセット》、
《JADE GARDEN》《BALALAIKA》《BASQUE》《HELLESPONT》《AMISH COUNTRY》《LAPLAND》《HELSINKI》が展示。
愛知の鳴海製陶
鳴海製陶からは、《ジャストフラワー》や、
《てまり》、
ロマンセット《ツンドラ》、
意匠認証登録台帳《RP3393/ツンドラ》などが登場。
岐阜のヤマカ製陶
ヤマカ製陶からは、《カップ&ソーサー》や、
《Theme Formal》、
《プリンスホテル カップ&ソーサー》が展示。
また、意匠認証登録台帳などの貴重な資料も。
同展の観覧料は一般600円(480円)、高大生500円(400円)で、()内は20人以上の団体料金。また、中学生以下は無料だ。
割引制度は各種あり、詳細は県陶磁美術館の公式Webページで確認又は問合せを。
興味のある人は、“企画展「昭和レトロモダン ー洋食器とデザイン画ー」”へ訪れてみて。
■企画展「昭和レトロモダンー洋食器とデザイン画ー」
会場:愛知県陶磁美術館 本館第1・2展示室
住所:愛知県瀬戸市南山口町234番地
休館日:毎週月曜日
開館時間:午前9時30分~午後4時30分(入館は閉館30分前まで)
URL:https://www.pref.aichi.jp/touji/exhibition/2021/t_showaretro/index.html