教育学者・齋藤孝氏が選び抜いた、最高レベルの日本語138篇を544ページに一挙に収録した『齋藤孝の小学国語教科書 全学年・決定版』が、致知出版社より1月25日(火)に発売される。
「名文に親しむ」1冊に
国際的な学力テストで、かつて世界トップクラスだった日本の子供の読解力の順位は、「PISA2018」の結果によると過去最低の15位に沈んでいる。齋藤氏は「読解力、すなわち国語力の低下は、国力の低下にも直結する」と、警鐘を鳴らしてきた。
こうした喫緊の問題に直面する中で、齋藤氏のこれまでの知見を踏まえ、「理想の国語教科書」を通じて国語力の大切さを訴え、死中に活を得て欲しいという強い願いや、「私たちはもっと子どもたちの可能性を信じるべきではないか」という齋藤氏の思いと、「国語力を向上させる最も効果的な学習は、名文に親しむこと」という方針に沿って作られたのが今回の1冊だ。
収録されているのは、夏目漱石や芥川龍之介、ゲーテやシェイクスピアなど文豪の名作、『源氏物語』『徒然草』などの古典、宮沢賢治や金子みすゞの詩歌、坂本龍馬が姉に綴った手紙、マララさんの国連本部でのスピーチ、向田邦子さんの名エッセイ「字のない葉書」、松任谷由実、中島みゆき、宮本浩次、米津玄師など、現代ヒット曲の歌詞など、全138篇。いずれも齋藤氏自身が、国語力を伸ばすうえで最高だと考える作品を厳選し、余すところなく掲載している。
齋藤氏ならではの芸当も
また、「レモン」を題材に、梶井基次郎の小説「檸檬」、高村光太郎の詩「レモン哀歌」、さだまさしの歌「檸檬」、米津玄師の歌「Lemon」を時代順に並べて紹介するような芸当は、齋藤氏ならでは。
さらに、全漢字に読み仮名を振り、語彙力・漢字力・文章力を鍛えるとともに、すべての作品に齋藤氏からの設問やていねいなポイント解説を加えることで、自分で考える力や読解力が身につく内容になっている。
『齋藤孝の小学国語教科書 全学年・決定版』の価格は2,860円(税込)。1月25日(火)より全国の書店・オンライン書店で発売。
子どもたちへのプレゼントにはもちろん、大人が読んでも思わず胸が熱くなる名文がぎっしり詰まった1冊を味わってみては。