「こども本の森 神戸」は、令和3年12月15日の竣工以降、施設の蔵書の配架、什器・備品等の搬入など、開館に向けた準備を進めている。今回、開館日及び名誉館長を決定し、就任にかかる委嘱式が、2月10日(木)に開催される。
3月25日(金)に開館
「こども本の森 神戸」の開館日は、3月25日(金)。開館時間前にオープニングセレモニーを実施予定だ。
蔵書は約25,000冊を予定しているが、開館当初は 約18,000冊よりスタートする。テーマ分類は神戸オリジナルの分類として、15の大テーマを設定。イラストを使った分かりやすいサインを採用する。
子どもが読書の楽しみを発見できる選書
配架する蔵書の選書は、基本方針として、子どもが読書の楽しみを発見し、好奇心を満たし、豊かな感性と創造力を育み成長につながるような良質な絵本や読み物の充実を図るよう選定する。
選定・収集に関する考え方として、乳幼児から小学生を対象に出版された図書を選定し収集を目指す。児童書は、長く読み継がれ評価の定まった各分野の図書を中心とする。また、成人向けの出版物でも、子どもが関心を持って読むことのできる本は蔵書に加える。
漫画コミックは、神戸市にゆかりのある作家、神戸市が舞台になっているものなどを限定的に選定し、エンタメ本(ゲーム本など)は、アニメを書籍化したものよりも原作を厳選して採用する。
開館後、多数の来館者が予想されることから、混乱回避及び感染対策にも配慮し、開館から当面の間、予約制を導する。
名誉館長に竹下景子さん
名誉館長には竹下景子さんが決定。竹下さんは、「安藤忠雄さんが図書館を創り寄付して下さると知って、とても嬉しく思いました。震災を経験した神戸。私の大好きなこの街で、命の大切さを学び、ふるさとの歴史や文化にふれて、ここがこどもたちの居場所になったら、彼らの未来はどんなに明るいものになるでしょう。そのお手伝いができたら、と名誉館長を拝命いたしました。小学校の図書室に毎日通って読んだ本。大人になって出会った本もあります。そんな本達と一緒に楽しい旅をしたからこそ今の私があるのです」とコメントした。
また、寄贈者の安藤忠雄さんは「阪神・淡路大震災から27年。まだ神戸の街や人々の心は災害の傷跡から完全に癒されたわけではありませんが、長い道のりを経て復興を成し遂げつつあるこの街の、これからを支えていく子どもたちの為の図書館が、無事オープンを迎えられることを、心から嬉しく思います。また震災以降長年にわたり、朗読やコンサートなどを通して災害の記憶の継承に尽力してこられた竹下景子さんが名誉館長になって頂けると聞いて、心強い限りです」とコメント。
就任にかかる委嘱式は2月10日(木)14時~開催。場所は市役所1号館15階 第2応接室で、竹下景子さん、安藤忠雄さん、久元市長が出席する。
この機会に、「こども本の森 神戸」で新しい本と出会ってみては。