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“ゼロになった町”福島県浪江町で、住民が残したい記憶と創りたい町を屋外アートに

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福島県南相馬市に拠点を置くNoMAラボは、“ゼロになった町”福島県浪江町で、住民が残したい記憶と創りたい町の姿を屋外アートとして町中に掲出していく「なみえアートプロジェクト『なみえの記憶・なみえの未来』」の第一弾アートを、5月10日(火)に披露した。

町中の屋外アートで記憶を紡ぎ未来を共有

『なみえの記憶・なみえの未来』は、なみえの住民が残したい町の記憶と実現したい町の姿を、町中の屋外アートによって表現することで、残したい町の記憶を紡ぎ、実現したい町の姿を共有することを目指すプロジェクト。

第一弾アートは、福島県浜通り地域等において、住民主体のまちづくりと住民の生活環境改善や課題解決につながるビジネスづくりに取り組んでいるNoMAラボが企画。伊達重機、住友商事、ブラザー工業の協賛、平成建設の協力の下で実現した。アートの制作は、知的障害のある作家が描いた“異彩を放つ”アート作品を社会に送り出し、福祉を起点に新たな文化を創り出しているヘラルボニーが手がけた。

なみえの記憶『十日市』


アートのテーマについては、残したい町の記憶と、実現したい町の姿、それぞれについて浪江町住民が集まり話し合って決定。

残したい「なみえの記憶」は、浪江町のお祭り『十日市(とおかいち)』に決まった。明治6年、出羽神社(現・浪江神社)の例大祭に始まり、旧暦10月10日を中日(なかび)として三日間、収穫を終えた人々が豊年を祝い、冬に向けて生活用品を揃えるための市を開いた。『十日市』の中心だった新町通りには多くの露店が立ち並び、身動きが取れないほどの人出で賑わいを見せ、昭和の時代にはサーカスまでやってきたほどの一大イベントだった。

そんな住民の記憶に鮮明に残っている楽しい想い出が、日吉雅治さん(アトリエやっほぅ!!)によってアートになった。

なみえの未来『水素でつくるなみえ』

つくりたい「なみえの未来」は、『水素でつくるなみえ』をテーマに、住民に水素によるまちづくりで実現したい未来の町の姿についてヒアリングを実施。水素をはじめとする新しい再生エネルギーによって創りたいのは、無機質で機械的な町ではなく、自然豊かで多くの子供たちが楽しく遊んでいる町。そして、新しいエネルギーによって、古き良き浪江町と楽しい暮らしを取り戻す。そんな町の人々の願いを、青木玲子さん(unico)が作品に仕上げた。

第一弾アートお披露目式


5月10日(火)に浪江町権現堂新町通りにて開催されたお披露目式では、吉田浪江町長、ヘラルボニーの松田文登代表、協賛企業、ヒアリングに参加した住民などが参加する中、伊達重機のクレーン車によりアートの除幕が行われ、住民が残したい浪江町の記憶と創りたい浪江町の未来が鮮やかな色合いで表現されたアートがお披露目された。

浪江町の記憶と未来が表現されたアートを見に、町を訪れてみては。

NoMAラボ:https://noma-lab.jp/

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