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熊による被害木から生まれたエシカルなキャンプ用薪が、Makuakeで先行販売開始

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開かれた林業とつなげる森づくりを提案している桑木が、熊による被害木から生まれた「くまはぎの薪」の先行販売を、応援購⼊サービスMakuakeにて、5月24日(火)より開始した。

くまはぎ被害木をキャンプ用薪として活用


くまはぎとは、熊が水分を舐めるために樹皮を剥がす行為のこと。剥がされた木は腐ったり枯れたりするため、木材としての価値が大幅に低下してしまう。


本来ならば廃材として捨ててしまうこの被害木を、桑木はキャンプ用薪として活用。売り上げの一部を里山整備に使用するという。


同プロジェクトを通して、くまはぎ被害の減少と森の関係人口の増加を目指すとのこと。

​くまはぎ被害の増加

2022年の資料によると(※1)石川県加賀市、小松市、白山市、金沢市では、2016年~2020年の5年間で、約5ha、約3,510本のくまはぎ被害が発生したという。

原因のひとつとして、里山が荒廃し、人と熊の生活圏の境目が曖昧になっていることがあげられるそう。

林業家の減少と放置林の増加で里山が荒廃


そして、2021年のデータ(※2)によると、1980年からスギの木の価格は急激に下落しており、現在ではピーク時の約3分の1の値しかつかないという。その背景には、外国産木材の台頭や木材建築の減少がある。


また、2015年の資料(※3)によると、林業従事者は1955年~2015年までに10分の1以下に減少したそう。高齢化率は1960年の4%から2000年には30%にまで上昇している。

これらのデータから、里山の荒廃は、林業家の減少と放置林の増加が要因となっていると考えられる。

一般の生活者にも影響が

さらに、里山の荒廃が引き起こすのは、林業家が困る害獣被害だけではない。国土の約67%が森である日本では、土砂災害や地盤弱体、生命体の絶滅など一般の生活者にも影響を及ぼしてしまう。


桑木では、Makuakeでのキャンプ用薪の販売をはじめとして、多くの人に森や林業の現状を知ってもらい、気軽に森づくりに関われる活動を展開予定とのこと。


プロジェクト実施期間は、7月15日(金)まで。「くまはぎの薪」約3kg/箱は、8月より順次発送予定だという。

くまはぎ被害を減らし、豊かな森を次世代につなぐことを目指す同プロジェクトを応援してみては。

Makuake:https://www.makuake.com
プロジェクト名:【捨てられる木を減らしたい】熊による被害木を活用する「くまはぎプロジェクト」

※1 第3期 石川県ツキノワグマ管理計画:https://www.pref.ishikawa.lg.jp/sizen/keikaku/documents/kuma.pdf
※2 我が国の木材価格の推移:https://www.rinya.maff.go.jp/j/kikaku/hakusyo/R2hakusyo_h/all/chap3_1_3.html
※3 林業従事者数と高齢化比率の推移:https://www.shinrin-ringyou.com/data/forester.php

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