2023年、沖縄工業高等専門学校は創立20周年を迎える。その記念事業の一つとして、4月より、名護こども食堂と連携し、地域企業・教育機関等の連携体の協力を得ながら、貧困問題等地域の抱える課題解決に向けた取り組みを行っている。
沖縄高専と名護こども食堂との連携について
名護こども食堂は、2016年より、食事等の支援が必要な高校生以下の子供を対象として、主に名護市城公民館で、無料で食事・居場所・学習支援を提供している。
沖縄高専と名護こども食堂との連携は、技術者を目指す学生が地域や地域企業を知り、その魅力を理解することで地域への就職率を高めたい沖縄高専と、小中学生の多くが保有するスマートフォンの活用等による新たなアプローチで子供の貧困対策に取り組みたい名護こども食堂との、貧困問題解決・地域貢献への共通した思いから始まった。
同連携事業には、子供の貧困問題解決等に取り組む名護こども食堂の趣旨に賛同したオリオンビール、富士通Japan、ニッコー、東京学芸大学、東京医科歯科大学、名桜大学、北部農林高等学校、名護ロータリークラブ、名護十字路商店連合会等が加わり、3月31日(木)にオンラインにてキックオフミーティングを開催した。
3つの課題に関して取り組みを開始
沖縄高専専攻科1年の学生27名が、技術を活用し社会の課題解決に取り組む科目である創造システム工学実験において、名護こども食堂と共に、「麦芽粕を活用した子供が喜んで食べる商品の開発とそれを通した地域活性化の推進」「虫歯が多い子供たちに楽しみながら歯の健康を意識させる口腔ケアアプリの開発」「名護市の街を活性化させることを目的としたPRツール、観光コースやフォトスポットの開発」の3つの課題に関して、連携体の協力を得ながら取り組みを始めた。
成果はオープンキャンパスで報告予定
これらの取り組みの成果は、7月23日(土)に沖縄高専にて開催されるオープンキャンパスの目玉企画として、学生が成果物や開発したアプリのデモンストレーションを交えて報告する予定だ。
学生のコメント
取り組みに参加した学生からは、「子ども達の居場所づくりや、麦芽粕・酵母粕の再利用など、地域課題を解決するための商品開発を頑張っていきます。」などとコメントがあった。
沖縄高専と名護こども食堂との連携による取り組みの今後にも注目してみては。