岩手県野田村において津波防災緑地として整備された「十府ヶ浦(とふがうら)公園」で、「のだむら星空映画祭」が、9月17日(土)・18日(日)に開催される。
津波防災緑地「十府ヶ浦公園」にてイベント開催
岩手県県北部に位置する野田村では、世界中の支援を受け、住宅再建や街並み再生など東日本大震災震災からのハード面の復興は概ね完了した。
津波防災緑地として整備された「十府ヶ浦公園」は、津波が防潮堤を超えた場合等の防災機能を備えるほか、日常ではイベントや遊具広場などとして地元住民に親しまれている。
映画館の無い村で星空のもと上映する映画祭
震災後、2021年に初めて開催し、多くの感動の声があがった野外上映会&トークライブ。2022年度も、防潮堤と星空、たまに走る三陸鉄道を借景とし、野田村と繋がりの深い作品を上映する。同村には映画館が無いが、震災を経験していない世代も増えていることから、映画のチカラが交流を生み、震災の記録と記憶を繋いでいく震災伝承の役割をもつと考え実施される。
会場は、「十府ヶ浦公園」多目的イベント広場。映画は、野田村と繋がりの深い「浅田家!」と「やがて海へと届く」の2作品を上映し、トークイベントや出張写真館なども開催する。
映画「浅田家!」上映とトークライブ
17日(土)17:30~は、二宮和也さん主演の映画「浅田家!」を上映。トークライブには、同作の原案となった『浅田家』『アルバムのチカラ』の著者である写真家の浅田政志さんのほか、監督・脚本を手がけた映画監督の中野量太さん、共同製作・企画・プロデュースを手がけた映画プロデューサーの小川真司さんが登場する。
「被災写真返却お茶会」も実施
また、同日の10:00~と13:30~は、野田村保健センター3階の野田村復興展示室にて「被災写真返却お茶会」を開催する。
『浅田家!』でも描かれている被災写真の返却活動は今でも継続中で、これまでも行ってきた「被災写真返却お茶会」に加え、今年「デジタルアーカイブづくり」がスタート。震災当時に約8万枚あった写真も残り1万3千枚ほどになった。プリント写真をデジタル複写し、写真をより探しやすくすることで、より多くの持ち主の手元に返るようにしている。
映画「やがて海へと届く」上映とトークライブ
18日(日)17:30~は、岸井ゆきのさんや浜辺美波さんが出演する映画「やがて海へと届く」を上映。トークライブには、同作の監督・脚本を手がけた中川龍太郎さんのほか、中野量太さん、小川真司さんが登場する。
浅田さんに撮影してもらえる出張写真館も登場
また、18日(日)の9:00~12:00/13:00~15:00に、のだむら星空映画祭特別企画「浅田政志の出張写真館 ‐十府ヶ浦公園で撮るとっておきのワンシーン‐」を同会場で実施。今、ここでしか撮れない記念写真を浅田さんに撮影してもらえるチャンスだ。
料金は1組1,000円、浅田写真館の台紙に入った2Lサイズの写真1枚付き。申し込みは、オンラインで受け付けている。
「のだむら星空映画祭」チケット情報
「のだむら星空映画祭」のチケットは、1日1人1,000円(ドリンク・フードなどのサービスあり)。Peatixと道の駅のだにて販売中だ。詳細は、いわてアートサポートセンターのHPにて確認を。
東日本大震災前に多くの人が暮らしていた場所で、星空のもと上映する野外映画祭。「のだむら星空映画祭」に参加して、特別な体験をしてみては。
いわてアートサポートセンターHPイベント詳細:https://iwate-arts.jp/?p=2636
(山本えり)