ガイディングレシーバー「イヤホンガイド」を展開する「ケンネット」は、SDGsへの取り組みの一環として2021年7月より国内外の“イヤホンガイドツアー”で使用したアルカリ乾電池を、社会福祉法人やこども園等に寄付をする活動を続けている。
活動開始の背景
「イヤホンガイド」は、観光地での団体ツアーなどガイディングを必要とする場所での案内用無線機として、1997年のサービス開始より年間70万台利用されているロングセラー商品。「ケンネット」は、平和産業である“観光業”に根差した企業として業界の発展に貢献しているという。
単3乾電池1本で動く「イヤホンガイド」は、「サービスを均一に届ける」ことを目的に、レンタル時に必ず新品のアルカリ乾電池を入れて出荷している。
アルカリ乾電池は、処分時の環境負荷が少ないという特徴はあるが、イヤホンガイドで使用した残量のある乾電池の再利用方法が見つからず、「課題」となっていたそうだ。
18万本を超える寄贈数
近年、SDGsへの取り組みが注目される中、「ケンネット」は、使用済乾電池が再利用できる方法がないか模索し、約1年前より有効利用が可能な市場へ提供を行い、使い捨てではなくリユース乾電池として持続的に使用してもらえる流通網を構築したそうだ。
徐々に評判が広まり、活動開始から約1年間で全国の福祉・児童施設への寄贈数が18万本を超えるまでになったという。
EV市場拡大によるリチウムイオン電池価格の高騰から、安価なアルカリ乾電池の利用が見直されているが、その価格も上昇傾向にある。しかし、同社は、寄贈プロジェクトが社会福祉に取り組む人々にとって少しでも支援となるよう、取り組んでいくそうだ。
同取り組みでは、イヤホンガイド1台のレンタル1回につき、1本の乾電池が寄贈できる仕組みとなっている。
今後について
同社は、同取り組みを「みんなで使おうリユース乾電池プロジェクト」として、今後も乾電池の寄贈先を増やす等、積極的に活動の輪を広げていくそうだ。
そして、SDGsの取り組みを強化すると共に持続可能な社会の発展に貢献していくという。なお、9月時点で、乾電池の寄贈先の募集を受け付けているそうだ。
SDGsへの取り組みの一環である、「ケンネット」の「みんなで使おうリユース乾電池プロジェクト」に注目してみては。
(角谷良平)