東京都台東区では、令和5年1月に迎える「池波正太郎 生誕100年」を記念し、池波正太郎氏の功績や作品の世界観を広く伝えるとともに、その魅力に触れてもらうため、令和5年1月~12月までの一年を通して記念事業を実施する。
池波正太郎氏
池波正太郎氏は、時代小説の傑作を多数発表した、日本を代表する時代小説作家だ。
1923年1月に、現在の台東区浅草で誕生し、幼少期を、江戸の名残が残る下町、上野・浅草で過ごした池波氏は、「私の故郷は誰がなんと言っても、浅草と上野なのである」と語っており、3大シリーズである「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕掛人・藤枝梅安」など多くの作品でこの地を題材にしている。
池波氏は、その他、大河小説の「真田太平記」などの小説の他、食べ物や旅などのエッセイにも健筆を揮い、生涯で1000作を超える作品を残している。
ここで、「池波正太郎 生誕100年」記念事業について見てみよう。
企画展示
企画展示として、台東区立中央図書館池波正太郎記念文庫内での企画展、浅草文化観光センター、庁舎等で写真展・ポスター展・絵画展を行う。
講演会・講座
講演会・講座として、直木賞受賞作家等による記念講演会を、1月・9月・12月の3回、評論家・専門家等による講座を5回行う。
イベント等各種事業
イベント等各種事業として、まち歩きマップの作成・配布や、台東区巡回バス「めぐりん」のラッピング、前面装飾パネル設置、生涯学習センターへの顔出しパネルの設置、観光課との連携による「池波ゆかりの地」を巡るツアー、スタンプラリー、文庫内クイズラリー、長野県上田市(真田太平記館)との連携事業、地域(商店街等)との連携事業を行う。
記念グッズ等の製作・販売
また「池波正太郎 生誕100年」ロゴ入りの革製ブックカバー、Tシャツ、マグカップ、切手などの記念グッズ等の製作・販売を行う。
また、一部のグッズは、台東区のふるさと納税の返礼品リストへの追加予定だという。
高札型案内板の設置
「鬼平犯科帳」「剣客商売」など池波作品に登場した区内各所(16カ所予定)に江戸時代の「高札」をモチーフにした案内板を設置する。
それにより、作中の様子や背景などを通じ、その地域を紹介する。
台東区が一年を通して行う、「池波正太郎 生誕100年」記念事業に注目してみては。
台東区公式サイト:https://www.city.taito.lg.jp/index.html
(角谷良平)