日本パブリックリレーションズ研究所は、同所が監修・制作した『パブリック・リレーションズ for School 小学生』の発売を開始した。
パブリック・リレーションズの3つの柱
パブリック・リレーションズには、3つの柱がある。1つ目の「倫理観」は、いろんな人の立場になり、自分も含めて一人ひとりが幸せになっているか考えること。
2つ目の「双方向性コミュニケーション」は、互いに意見や考えを伝え合える関係性を作り、自分の意見をしっかり言い、相手の意見もしっかり聞くこと。
3つ目の「自己修正」は、それぞれの考えを合わせてもっと良い考えにつくり変えること。一人の意見は大切だが不十分なときもあるので、みんなで合わせてより良く変わっていく。
マンガがベースで子どもたちの読み物にぴったり
2019年に発売された中高生向けテキスト『パブリック・リレーションズ for School』をリリースしてから約3年間、数多くあった質問・問合せが「小学生向けですか?」「小学生でも使えますか?」というものだったそう。
その期待に応えて、現役の小学校教諭の栢之間倫太郎氏と庄子寛之氏を新たな研究員として加え、日本パブリックリレーションズ研究所のアドバイザー木野雄介氏の3人でゼロからテキストが作成された。
本作も前作に引き続き、マンガをベースにしていて、子どもたちの読み物としても十分に楽しめるものになっている。
テキストの内容は昔話や身近なシーンを題材
テキストの第1章は「ももたろうで考えよう」。物事の背景や人物の心情を多面的に捉えるために、桃太郎が主人公の物語に加え、視点を変えて、鬼や村の人や鬼の子ども、それぞれを主人公にした3つの物語が創作されている。
第2章は「こんなとき、どうする?」。学校でよく起きる事例をテーマに、実際に子どもたち同士で話し合いができるように作られている。例えば、「当番をサボる子がいる」「友達から『アイツと一緒に遊ぶのもうやめようぜ』と誘われた」などの内容だ。
第3章は「学校生活でつかってみよう」。パブリック・リレーションズの手法を使いながら、クラス目標を決めてみたり、係決めや席替えをしたり、現実の学校生活に反映できる内容になっている。
第4章は「自分もできる行動を行ってみよう」。同章は、インドネシアの10歳と12歳の姉妹が地域の自然を保護する目的で「バイバイ・レジ袋運動」をした、実際の話を題材にしている。「小学生だからできない、してはいけない」という思い込みをせず、小学生でも、パブリック・リレーションズを実践すれば、世の中をより良くしていくことができる、ということを学べる章だ。
この機会に『パブリック・リレーションズ for School 小学生』をチェックしてみては。
日本パブリックリレーションズ研究所公式サイト:https://www.japan-pri.jp/
(佐藤 ひより)