東京都書店商業組合は、本屋へ足を運ぶ習慣づくりを目指した新プロジェクト「#木曜日は本曜日」を10月6日(木)に始動した。
“木曜日に本屋に足を運びたくなる”取り組み
東京都書店商業組合は、街の本屋が生き残っていくために、読書推進や共同購買、取引条件改善等に取り組んでいる。多くの良書を直接手渡すことができる街の本屋を存続させることが、社会への大きな貢献であるという自負を持ち活動している。
近年は、電子書籍の台頭・書籍のネット購入率の増加などを受け、全国の本屋の数が激減。2000年には2万1495店舗存在した本屋が、2020年には1万1024店舗(※)と約半数にまで落ち込んだ。東京都にある中小書店(街の本屋)を中心に組織する同組合の加盟店舗数もまた、2022年1月時点で287店と1984年の1426店のピークから8割程度減少している。
そこで同組合では、忙しい日々の中でゆっくり本と向き合う時間として、週の真ん中に位置する“木曜日”に目を向け、週に一回本屋へ足を運ぶ習慣づくりを目指して「#木曜日は本曜日」プロジェクトをスタートした。
著名人のインタビュー動画を公開&選書を紹介
同プロジェクトでは、“本屋のピンチを救いたい”との思いに共感した、本屋と本を愛する著名人・インフルエンサー・作家十数名に「人生を変えた本」の選書を依頼し、本屋での本との出会いやエピソードを語ってもらうインタビュー動画を順次公開。また、同組合に加盟している約180の書店にて各著名人の選書を販売。このほか、SNSキャンペーンの実施や、購入特典として本棚をイメージした「#木曜日は本曜日 限定しおり」の店頭配布などの取り組みを通じて本屋を盛り上げていく。
第一弾は上白石萌音さんが登場
第一弾は、俳優・歌手の上白石萌音さんが本屋を訪れるスペシャルムービーを制作。特設サイトと同組合公式YouTubeチャンネル「東京の本屋さん~街に本屋があるということ~」にて公開中だ。また、同プロジェクトに参加する書店の店内にて流れる店内放送も上白石さんが担当しており、毎週木曜日に各店内で聞くことができる。
上白石萌音さんは、「この度は東京の本屋さんにとって意義のあるプロジェクトに参加できることをとても嬉しく思っています。私は日ごろから本屋さんに“偶然の出会い”を探しに行くことが多いのですが、普段本を読まない方にもスルスルと読める本があるはずだ、と感じています。そんな1冊に出会うきっかけとして『#木曜日は本曜日』プロジェクトはぴったりなんじゃないか、と感じています。“この本を買いたい”という気持ちで行くもよし、無数の本の中で素敵な1冊との出会いを探すもよし、このプロジェクトを通じて皆さんが『誰かに語りたくなる1冊』との出会いを楽しんでもらえることを願っています。」とコメントしている。
現在、第二弾として、COTEN代表取締役の深井龍之介さんが出演するインタビュー動画も公開中なので、そちらもチェックしてみて。
木曜日には街の本屋に足を運んでみては。
「#木曜日は本曜日」特設サイト:https://honyoubi.com/
YouTube「東京の本屋さん~街に本屋があるということ~」:https://www.youtube.com/c/tokyo-shoten
※出典:出版科学研究所
(山本えり)