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美術家・水川千春氏の「あぶり絵」新作展が、東京・根津にて開催中

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展示の様子

「gallery ayatsumugi」は、11月3日(木)~13日(日)の期間、文京区根津に所在する「ギャラリーマルヒ」にて、「gallery ayatsumugi」パートナーアーティストで美術家の水川千春(みずかわ ちはる)氏による新作展、“水川千春個展「根の花」”を開催している。

「あぶりだし」を絵画表現として確立

「燕子花」

「椿」

2006年から「あぶりだし」に取り組み、日本各地で滞在制作を続けて8年間にもおよぶ移動生活を送り、その間にあぶりだしを独自の絵画表現として確立したことで知られる水川千春氏。

もとは子ども達の冬場の室内遊びである「あぶりだし(あぶり絵)」を、水川氏は現在、「新たな日本画」として描き始めている。

水川氏による、水と火の表現は、研ぎ澄まされた技術により近年、より精密さと神秘性をたたえるようになってきた。焦げ跡が描く偶然性をも美として内包する「あぶりだし」の世界は、自然がつくる小宇宙のよう。

絵肌であぶられた海水が、湿度変化により、時に塩の結晶となり、呼吸するかのように、浮かんだり消えたりする様子もまた、水川作品の特質だ。

大正時代の蔵にインスピレーションを受けた作品

展示の様子

「根」

今回のモチーフは会場となる「ギャラリーマルヒ」の大正時代の蔵にインスピレーションを受けた「根」と、根から伸びる四季折々の花々だ。

作家プロフィール

水川千春氏

水川千春氏は、1981年大阪生まれの美術作家。主な作品は「あぶりだし」の作品で、素材には、自身の残り湯、温泉、雨、川、海などの「水」と「火」が使われる。

描いている時は、透明で目には見えないが、各地で採取したその水をつけて筆で描き、火で炙り出すことにより、水の中の成分が焦げ出て色になって、紙の上に絵が浮き出てくる手法。

もともとは年賀状などで使われる、日本の遊び文化であった「あぶりだし」を、作家が独自に技法として昇華させた。その他、風呂の残り湯でつくられる、生のジュエリーシリーズなど。ライブで「あぶりだすパフォーマンス」や、舞台背景、音楽とのコラボも行う。

「あぶりだし」を絵画表現として確立させた、水川千春氏の作品を観に、“水川千春個展「根の花」”へ訪れてみては。

■水川千春個展「根の花」
開催日時:11月3日(木)~13日(日)12:00~18:30
会場:ギャラリーマルヒ
住所:東京都文京区根津2-33-1
公式サイト:https://www.ayatsumugi.net/nenohana

(角谷良平)

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