“持続可能な食文化“をテーマに復刻再現料理を提供する食の会は、約150年前のカレーをSDGsに復刻再現した「日本人がはじめて出会ったカレー“コルリ”」を「食の會日本橋」にて11月7日(月)より1日3組限定で販売を開始した。
復刻再現料理のコンセプト
「食の會日本橋」は、未来の豊かな食のためには、人類が選択すべき“食べるべきもの”と”食べたいもの”が共存した“持続可能な食文化をつくる”必要があるというコンセプトのもと、過去の料理本や古書からレシピを紐解き、持続可能な食へのヒントを得る観点から再現料理を提供。
“食のストーリーを味わっていただく”ことでさらにより美味しくなる、食文化史の研究に励んでいる。
カレーの始まり
日本でカレーが食べられ始めたのは、日本の食文化史の中で、最も大きな変化があった江戸時代から明治時代への変換期。”はじめてカレーを食べた”記述を明治人たちがたくさん残しているという。
日本人がはじめて出会ったカレー
「日本人がはじめて出会ったカレー“コルリ”」は、当時の西洋料理店向け料理書や家庭向け料理本などから複合的にあわせ、相対的に再現を試み実現した。西洋野菜などがない時代だったため、日本古来の農産物で、葱と生姜などを“ボートル”(江戸時代にはバターのこと)で炒めてメリケン粉(小麦粉)をいれたカレーライスだったという。
約150年前に食べられていたカレーの味わいを楽しめるのはもちろん、サスティナブルなひと皿を食べることによって、持続可能な食へ想いを馳せてもらえるよう、説明資料も用意している。なお、赤蛙のみ、鶏肉で代用している。
復刻再現レシピについて
日本で初めてカレーの概念が紹介されたのは福沢諭吉が1860年(万延元年)「増訂華英通語」で「Curry」を「コルリ」と翻訳したこととされている。
1774年イギリスで書かれた『明解簡易料理法』で欧風カレーが誕生したものが日本に伝わった。レシピの記述としては1873年に出版された「西洋料理通」(仮名垣魯文著)と「西洋料理指南」(敬学堂主人著)を筆頭に、遣米・遣欧使節団員の日記で、当時のカレーライスがどのようなひと皿だったのかを検討したという。
これらの記述から、可能な限り忠実に当時食べられたカレーの相対的再現を実施。日本初の洋食器ディナーセットのひと皿であるノリタケの八寸皿(24cm)と同じ大きさの食器で提供することで、当時の欧風カレーを再現する。
商品の詳細
「日本人がはじめて出会ったカレー“コルリ”」の価格はひとり3000円(税込)。提供時間は平日13:00〜、1日3組限定の販売となる。
なお、2日前までの予約が必要だ。詳しくはHPまたは電話にて問い合わせを。
“持続可能な食文化“を体験するひと皿をこの機会に味わってみては。
■食の會日本橋
住所:東京都中央区日本橋室町1-11-2 2F
「食の會日本橋」公式HP:https://www.shokunokai.com/?page_id=301
(丸本チャ子)