石川県公衆浴場業生活衛生同業組合(石川県公衆浴場組合)は、石川県金沢市にある金沢星稜大学にて「銭湯大学」を開講。11月23日(水)を皮切りに、全5回の講義を実施する。

古くから銭湯文化が残る石川県

石川県は、温泉や銭湯が好きな人が多く、古くから銭湯文化が残る町。歴史ある街並みに溶け込む銭湯がいまもなお残っており、地域住民にとって生活の一部になっている。

その一方で、家風呂の普及や大型のスーパー銭湯の増加、後継者不足等を背景に、石川県内の銭湯は1968年の294軒をピークに現在は37軒にまで減少。石川県公衆浴場組合は、地域住民が安心して心地良く銭湯を利用できるよう努めており、銭湯の歴史や文化等の普及活動も行っている。

5つのテーマで「銭湯」の魅力・奥深さを伝える

「銭湯大学」では、銭湯の魅力や経営の概要を学べる一般向けの講座を実施。銭湯の運営に関心のある人と、事業を承継できる人を探している石川県公衆浴場組合の会員店舗を結びつけることを目的のひとつとし、石川の誇れる文化である銭湯事業を承継したいという考えのもと開催される。「銭湯を知らない人生なんてもったいない」「この魅力あふれる町の財産の担い手を育てたい」そんな思いがこの講座に込められている。

開講にあたり、銭湯好きはもちろん、銭湯経営に関心のある人を募集中。参加費は無料で、誰でも参加可能だ。銭湯にまつわる5人の講師陣が、銭湯の魅力や経営に関する授業を展開し、講座を通じてインフルエンサーや事業承継者としての若い力の発掘・育成を目指していく。

銭湯の魅力や経営に関する授業

第1回／11月23日(水)は、かなざわおふろ旅ナビゲーターの西彩巴子氏による「誰もが気持ちよく利用するために 銭湯のマナー」。

第2回／11月27日(日)は、石川県健康福祉部薬事衛生課 主任技師の島岡純平氏による「きれいで衛生的な銭湯を守るためのルール」。

第3回／12月4日(日)は、かなざわおふろ旅チェアマンの高島悠氏による「おふろ旅チェアマンが見る石川の銭湯」。

第4回／12月18日(日)は、石川県公衆浴場組合理事長の松永日出男氏による「『サステナブル』な経営へ 銭湯の経営学」。

第5回／2023年1月7日(土)は、ファンカンパニー代表取締役・松の湯番頭の神並大輝氏による「ゼロから引き継ぐ銭湯経営」を開催。

講義は各回とも10:00から1時間程度を予定。参加費は無料。全5回一括での申し込みとなり、参加申し込みは11月19日(土)まで。定員は100名で、定員に達し次第終了となるので、興味のある人は専用ページから早めに申し込もう。

銭湯にできること。SDGsへの取り組み

同組合は、マナー教育や文化の普及の場として銭湯を活用したり、燃料の循環活用等を通じてクリーン活動を推進し、まちの環境を保護するなど、地域と密接に関わる銭湯を通じて地域住民の健康と暮らしを応援するべく様々な活動を行っている。

また、持続可能な金沢をパートナーシップで実現するプロジェクト「IMAGINE KANAZAWA 2030」のパートナーズとして、各浴場がもっとSDGsの取り組みを学び、住みつづけられるまちづくりのための活動を活発化していけるよう取り組んでいくという。

■銭湯大学
会場：金沢星稜大学 A館 4階教室
住所：石川県金沢市御所町丑10-1

銭湯大学詳細・申込：https://pro.form-mailer.jp/lp/f59ca6f4269293
石川県公衆浴場業生活衛生同業組合HP：https://ishikawa1010.com/

(山本えり)