小・中・高等学校向けの教科書を発行する光村図書出版は、少年アヤさんの書籍『うまのこと』、如月かずささんの書籍『給食アンサンブル2』を発売中。詳しい情報を紹介しよう。
多様性を丁寧に描き出した物語『うまのこと』
光村図書出版は、書籍『うまのこと』(少年アヤさん 作/玉川ノンさん 絵)1,760円(税込)を11月21日(月)に発売した。
同書は、児童文学総合誌『飛ぶ教室』の人気連載で注目のエッセイスト・少年アヤさんの、初の児童文学作品を単行本化したものだ。
著者の少年アヤさんは、1989年生まれ。著書に『尼のような子』(祥伝社)、『焦心日記』(河出書房新社)、『果てしのない世界め』(平凡社)、『ぼくは本当にいるのさ』(河出書房新社)、『なまものを生きる』(双葉社)、『ぼくの宝ばこ』(講談社)、『ぼくをくるむ人生から、にげないでみた1年の記録』(双葉社)がある。
同書は、自らを「うま」と名乗る、男の子でも、女の子でもない主人公が、学校生活の中で感じる矛盾や理不尽さを、静かに見つめていく物語だ。
集団規範や「男の子」「女の子」という枠組みに違和感があり、学校では自分らしくいられない「うま」。そんな「うま」が、あることをきっかけに、自由で自分らしくありたいと一歩踏み出す。子どもにも、かつて子どもだった大人にも、居場所がないと感じているすべての人に、優しく寄り添う1冊だ。
作者は、「世界をいろいろにしてくれてありがとう。主人公・うまの目線を通して描かれる、子どもたちの世界。大人たちの様子。そして学校という場所。そこに浮きあがるのは、わたしたちが生きる社会のかたち、そのもの、かもしれません」と話している。
『うまのこと』商品詳細ページ:https://www.mitsumura-tosho.co.jp/shohin/tobunohon/book_th008.html
給食をテーマの『給食アンサンブル2』
また、光村図書出版は、書籍『給食アンサンブル2』(如月かずささん 作/五十嵐大介さん 絵)1,320円(税込)を10月12日(水)に発売した。
同書は、給食をテーマに中学生の揺れる心情を描いた『給食アンサンブル』シリーズの2作目。前作『給食アンサンブル』は2万部を突破し、国語の入試問題として作品が選出されたり、作中の給食メニューが複数の学校でコラボ給食として提供されたりするなど、さまざまな形で愛される作品となっている。
2018年『給食アンサンブル』の刊行後、新型コロナ感染拡大により、学校給食の風景は大きく変化した。同書は、「かつてのような楽しい給食の時間が戻ってくるように」という作者の願いとともに、思春期の揺れる心情を細やかに描き、懐かしい給食の思い出も呼び起こしてくれる1冊となっている。
部活を辞めたことを引きずる慎吾、推しキャラへの想いに心乱れる朋華、熱くなれないたちの楓乃、吹奏楽部の改革に孤軍奮闘する高城、「いい人」しか取り柄のない三熊、長い片想いを続ける千秋。
それぞれに迷いや悩みを抱えた6人の中学2年生。彼らの胸にひそむほんとうの気持ちを、給食が教えてくれる。あたたかな音色を奏でるアンサンブルストーリーだ。
『給食アンサンブル2』商品詳細ページ:https://www.mitsumura-tosho.co.jp/shohin/tobunohon/book_th007.html
光村図書出版から発売された注目の著者が描く物語『うまのこと』と『給食アンサンブル2』を、親子で楽しんでみては。
(yukari)