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原料高騰に苦しむメーカーの努力と発想から誕生「レコードみたいなレコード巻」

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香川県善通寺市に本社を置き、紙袋用取っ手の国内トップメーカーである松浦産業が、多用途に使える薄くて平らなテープ「レコードみたいなレコード巻」をレコードの日である12月3日(土)に発売。同社ECサイトなどで販売中だ。

原料高騰により約1.7倍のコスト高に


雑誌や新聞の結束・小学校や介護施設などでのレクリエーション、野菜の苗の誘引など多用途に使われる薄くて平らなテープは、形状が似ていることからもともと「レコード巻」と呼ばれている。

この「レコード巻」の基礎原料となる国産ナフサ(粗製ガソリン)価格が、ロシアのウクライナ侵攻や急激な円安を受け、2022年4~6月期には約14年ぶりに高値を更新。1キロリットルあたり8万6100円まで上昇し、「レコード巻」の原料費は2021年1月頃と比べ約1.7倍となった。


そのため、コスト対策として、バージン原料から工場での端材を使用した最も安価な再生原料の使用へのトライを決定。

この再生原料は従来の再生原料よりさらに安いが、製品が安定しづらい上に、白のレコード巻に若干の黄ばみがでることもあり今まで使用されていなかったものだ。

「せっかくなら」と遊び心で新商品を開発


もともと同社の「レコード巻」に黒がなかったこともあり、白色度が低くなるのであれば逆にレコード巻の由来となったレコードに見えるよう黒いレコード巻を作ることを思いたことから完成したのが、今回発売された黒い「レコード巻」。遊び心でシールラベルもレコードになるべく近づけてデザインされ、「レコードの日」でもある12月3日に合わせての発売となった。

ラベルには赤・オレンジの2種類があるが本体のテープは同じで、価格は1本550円(税込)となっている。

来年早々にも環境配慮型の新製品を発売予定


同社は、これまでにも畑や木などをシカやイノシシから守るための害獣対策テープ「来るなら濃いピンクテープ」など話題の商品を開発しており、2023年早々には環境配慮型の新製品として100%生分解のテープ「土、帰るテープ」を発売予定だ。

コロナ禍や原料高騰など地方メーカーにとっても厳しい状況が続く中での健闘に注目したい。

松浦産業ECサイト:https://shop.matsuura-sangyo.co.jp/collections/all

(fukumoto)

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