記憶定着のための学習プラットフォーム「Monoxer(モノグサ)」を提供するモノグサは、高校入試「赤本」の英俊社と業務提携し、入試問題から逆算した学習プロセスの設計を開始する。
ゴールから逆算した学習コンテンツ
入試対策において過去問を用いた学習プロセスは、生徒が合格に向けて現状との差分を知るため、入試本番に近い設題の演習によって解き方を習得するために必須のプロセスだ。
しかし一般的に、日々の学習は積み上げ式で実施されるため、実態として過去問演習は入試直前の時期に取り組まれるケースが多い。そのため、直前に志望校とのギャップが浮き彫りになって対策が手遅れとなってしまうことも。また、試験の傾向を掴めても本質的に合格に必要な知識量や演習量の明確化が困難なため、合格に必要なだけの成績向上を実現できるか否かにおいては前提となる学力に依存する現状がある。
そこで英俊社とモノグサが業務提携することで「全ての生徒が志望校へ合格する」という目標が達成できるよう、積み上げ式ではなくゴールから逆算した学習コンテンツ・学習方法の設計が検討されている。
具体的には、目標とする学校や偏差値帯ごとに「何が解けるようになれば(記憶定着できていれば)概ね合格できるか」を明確化し、合格のために必要な定着事項が定義されている状態を目指している。これによって、受験までの残り期間でどの内容をどの程度定着させられれば、合格に最大限近づけるかがわかり、そのためのプロセスや指導を再現できる状態を実現できるだろう。
業務提携により効率的な学習プロセスを設計
英俊社は、長年の出版活動で蓄積してきた入試対策に用いる過去問コンテンツを独自のデータベースとして保管している。このデータベースを用いて、偏差値、地域、単元、学校の特性などの情報を基に、特定の範囲目的に特化した記憶学習のための問題集(book)と小テストを「Monoxer」上で生成でき、記憶定着可能な状態を目指している。
また、過去問で演習した結果に合わせて、苦手分野を集中的に学習できる「Monoxer」上の問題集(book)を作成し、成績向上に向けて必要な過去問の設題や類題を記憶定着できるようにする状態も目指すそう。
さらに、塾や学校の先生にとっては、生徒一人ひとり異なる目標に向けた異なる範囲の学習であっても、記憶状況や計画の進捗といった同じ指標での一元的な定着管理のサポートを可能にできるようにするという。
英俊社と提携の上開発された新規商品に関しては、2023年度内のコンテンツ提供開始が予定されているという。
モノグサ社公式サイト:https://corp.monoxer.com/
英俊社公式サイト:https://www.eisyun.jp/
(角谷良平)