「常磐線舞台芸術祭 2023」では7月31日(月)~8月13日(日)の会期中、上演やワークショップ、地域を知るツアーなど、多彩なプログラムを展開する。同芸術祭の上演プログラムのチケット発売、およびツアーなどの各種プログラム申込み受付を6月17日(土)より開始している。
常磐線舞台芸術祭について
「常磐線舞台芸術祭」とは、福島県を中心とした常磐線沿線で繰り広げられる舞台芸術の祭典で、前述の日程を会期とし、「つなぐ、」をテーマに第一回を開催する。
芸術祭の中心となる福島県の常磐線沿線は、東日本大震災によって被災し、未だその爪痕が色濃く残る地域。物理的な被害はもちろん、外部との社会的な「分断」は当該地域における大きな課題に。同芸術祭は舞台芸術の力を持って、その分断を少しでも「つなぎ」、それぞれが手繰り寄せ、地域のもつ本来の美しさや魅力を再発見し体感してもらうことを目的としている。
新たに上演プログラムとして、山本卓卓ソロ『キャメルと塩犬』が加わるほか、原発事故による旧避難区域内の文化財巡りツアー「原発被災地歴史探検」の実施詳細も決定。常磐線舞台芸術祭 チケットページにて一般発売を開始している。
なお、チケットの取扱いはチケットぴあ(有料上演プログラム)、Peatix(無料上演プログラム)、Googleフォーム(ツアー・ワークショップ・食プログラム)にて。料金は1公演・税込の価格が、一般4,000円、学生3,000円で、一部プログラムは料金が異なる。
追加ラインアップ『キャメルと塩犬』について
追加でラインアップされた山本卓卓ソロ『キャメルと塩犬』の上演日時は、8月11日(金)17:00、会場は相馬市民会館 多目的ホール。古典落語「らくだ」を原案とし、作・演出・音響・照明・映像・出演・企画を山本卓卓氏が手がける。
範宙遊泳の山本卓卓氏が「私の演劇」を見つめ直し、「演劇になる」ためのソロプロジェクトで、 古典落語の「らくだ」をモチーフに現代の上下関係(上司と部下)へと置き換える。上から下への力の構造を暴き、物語の途中で上下を反転させることで、人間の持つ愚かな暴力の連鎖と現代社会の不確かさを描く。タッチはあくまで軽快なブラックコメディを目指す。なお、落語のように複数役を山本氏が一人で演じる。
「原発被災地歴史探検」詳細決定
原発事故による旧避難区域内の文化財巡りツアー「原発被災地歴史探検」の詳細も決定し、開催日時は8月4日(金)9:00~17:00で、集合場所はJR大野駅、JR原ノ町駅にて解散となる。
原発事故による旧避難指示区域には様々な文化財が存在するが、それらを知る機会はあまり多くない。元福島県立博物館学芸員であり、現在南相馬市文化財課に勤める森幸彦氏が案内役となり、様々な「歴史」にスポットを当てながらツアーを行う。
この機会に福島県を中心とした常磐線沿線を訪れてみては。
■常磐線舞台芸術祭 2023
第一回テーマ:「つなぐ、」
開催期間:7月31日(月)~8月13日(日)
開催地:福島県、宮城県、茨城県内常磐線沿線、他
URL:https://joban-line-paf.jp/
■山本卓卓ソロ『キャメルと塩犬』
会場:相馬市民会館 多目的ホール
住所:福島県相馬市中村北町51-1
チケットページ:https://joban-line-paf.jp/ticket/
(さえきそうすけ)