日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、埼玉県旧浦和市を写真とともに紹介する。
Vol.07/埼玉県旧浦和市
埼玉県の県庁所在地で、しかも政令指定都市の区があるというのに、旧市町村というのも少しややこしいかもしれない。けれど、さいたま市は現在の形になる前に、「旧浦和市」「旧与野市」「旧大宮市」「旧岩槻市」の4市が存在していた。それらが合併し、合わせて10の区が出来上がったのが、現在のさいたま市である。
旧浦和市は、南区、桜区、浦和区の3区のエリアを含んでいる。中心部の浦和駅周辺は行政のまちでもあるが、それ以外の地域を訪れてみると、穏やかな暮らしが広がっていた。
巷でもよく言われる、浦和と大宮の違いや比較はさておき、旧浦和市の中を巡っていくと、まずは暮らしという足場が第一にあって、それから浦和という大きなまちのイメージが作られていったような気がした。都市部においても、やはり穏やかな暮らしがあり、静かにそれが守られている。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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