空間演出家の小池博史氏と「小池博史ブリッジプロジェクト-オデッセイ」は、8月1日(火)〜11日(金)、美術家の山上渡(やまかみわたる)氏を迎え、2025年までの三年間、多くの舞台創作や展示を行う。2025年の「火の鳥が来る」へと発展させていくという。
三年間の企画となる「TOKYO MAZE」
2025年まで続く「TOKYO MAZE―地図が生み出す新たな世界」は、混沌とした時代にあって、世界の再生を探ろうとする三年間の企画。「WE-入口と世界の出口」はその第一弾であり、昨年上演した「ふたつのE」を発展させ、ライブ映像、撮影映像、映画、美術、ガラクタ音楽、古典音楽、ラップ、さまざまなヴォイス表現や舞踊、演劇要素など多様な要素が混じり合うオルタナティブな舞台表現となる。
今回の企画では東京、木場のEARTH + GALLERYとも三年間共同し、展示、公演、ワークショップ、トークセッション等を行っていく。
2073年の日本を舞台に描く
「WE-入口と世界の出口」には、病を抱えながら逃れて来た難民M、居住者A、赴任してきた医者J、乞食を装う間諜S、覗き女Nの5名が登場する。
物語の舞台は、上級、中級、下級国民に分かれるようになった2073年の日本。そこは表面上は平等をうたうが、誰もが監視し合う社会である。そして、その社会のなかで表向きとは大きくかけ離れ、治外法権的な場所として唯一残っていたスペース、それが「スペースE」。登場人物たちが、この出口の見えない「スペースE」に逃げ込み、そのなかで徐々に追い込まれ、互いが互いを幻惑と嘘の記憶とによって静かに追い込み、追い込まれていく姿を、映像、光、音などさまざまな実験的手法を駆使しながら描き出していく。
現在、公演チケットの予約を公式予約フォームより受け付けている。詳しくは「小池博史ブリッジプロジェクト-オデッセイ」ホームページから確認を。
小池氏らによるアフタートークも実施
さらに公演期間中には、公演終了後にアフタートークも実施。8月2日(水)には小池博史氏による「舞台ってなんだろう」、8月3日(木)には小池博史氏と音楽評論家の佐藤英輔氏、そしてラッパー、パーカッショニスト下町兄弟によるクロストークが。8月8日(火)には小池博史氏が「ぼくたちに残る可能性は?」をテーマにトークを繰り広げる。
2025年まで続く「TOKYO MAZE―地図が生み出す新たな世界」の第一弾を、8月の木場で体感してみては。
■「WE-入口と世界の出口」公演概要
公演日:8月1日(火)〜11日(金)
1日(火)・3日(木)・8日(火) 開演19:00/開場18:40
2日(水)・9日(水) 開演13:00/開場12:40
4日(金)・10日(木) 開演20:00/開場19:40
5日(土)・6日(日)・11日(金) 開演14:00/開場13:40
公演場所:EARTH+GALLERY
住所:東京都江東区木場3-18-17
小池博史ブリッジプロジェクト-オデッセイ:https://kikh.org/
チケットの予約:https://www.quartet-online.net/ticket/ee
(山川温)