ミダス財団は、東南アジアの貧困地域での学校建設及び周辺環境の整備や日本で社会問題の解決に取り組む団体への支援を行っており、ベトナムでの学校建設プロジェクトの一環として3校目となるHua Muc 3分校の建設を実施した。
Hua Muc 3分校の建設背景
Hua Muc 3分校はPu Xi Village,Tuan Giao District,Dien Bien Provinceに位置し、ベトナム国内でも貧しい地域の一つだ。
Dien Bien Provinceは中国との国境に接しており、特にPu Xi Villageに位置するHua Mucは山間部にある。現地の統計データでは、村の世帯の77.2%が貧困世帯または貧困に近い世帯とされており、住民のほとんどが少数民族だ。
建て替え前、Hua Muc 3分校には48名の生徒が在籍し、高床式の校舎で勉強し、不衛生なキッチンとトイレを使用しなければならない状況だったという。
寒暖差の大きい中で空調設備などもなく、雨季が来るたびに倒壊や土砂崩れの危険性も高まっていた。また、教室が2つしかなく、同じクラスで別々の授業をせざるを得ない状況にあり、生徒が授業に集中できない問題もあったという。そして、遊び場なども十分ではなかった。このような状況を踏まえ、ミダス財団は2022年末に学校の再建を決定した。約4ヶ月にわたる建設期間を経て、新しい校舎が完成した。
5月に新校舎が完成
新校舎は5月に完成し、竣工式が行われた。竣工式にはミダス財団の代表者をはじめ、ベトナム祖国戦線外務局次長であるDang Thanh Phuong氏、自治体の各代表者、教師、そして生徒とその家族が参加した。
新校舎は高台に位置し、2つの独立した建物を備えた分校はベトナム北西部の山地の特徴の1つである段々畑のイメージをもとに設計された。2つの建物は階段で結ばれており、親しみやすさと一体感を生み出している。
また、新校舎は雨風をしのげる頑丈な造りとなっており、4つの教室、2つの事務室、キッチン、そして2つの独立した手洗いが設置されている。さらに、屋根付きの廊下は遊び場や読書エリアとしても利用できる。
Hua Muc 3分校で勉強した子どもたちがより良い進路を選択し、村全体の貧困が改善していくよう、今後も衣服、教材、教育プログラムなど様々な支援を継続的に行っていく方針だというミダス財団に注目してみては。
ミダス財団公式サイト:https://midas-foundation.org/
(角谷良平)