アプリズムは、混雑状況を可視化するサービス「tsumiki」を、滋賀県草津市の立命館大学びわこ・くさつキャンパス(以下、BKC)の学内バス停に導入し、7月3日(月)よりサービスの提供を開始した。
試験導入にて有用性を確認し、本格導入へ
今回導入されたサービス「tsumiki」は、昨年11月~今年1月にBKCにおいて実施した「滋賀県近未来技術等社会実装推進事業補助金」の実証実験として試験導入されたもの。
実証実験期間中に同サービス利用者を対象に実施したアンケート調査では、“混雑状況が事前に分かれば、混雑回避の意識をする”と回答した方が9割を超えており、“多くの学生に周知ができれば混雑の軽減に効果があると思う”といった意見や“期間限定ではなく継続してほしい”といった声もあり、バス停混雑状況可視化の実現性と有用性を確認し、今回の本格導入へと至った。
会員登録や手続きは一切不要
サービスでは、BKCのバス停の混雑状況をスマートフォンから確認できるようになり、利用者が混雑状況を事前に把握できるようになることで、バスの混雑緩和の促進ならびに、通学の利便性向上を目的としている。
また、混雑が解消するまで自習学習に取り組んだり、徒歩など別の手段で駅に向かう等、混雑状況に合わせた行動変容を促すことで、時間を有効活用できることも大きな役割といえる。
バス停の混雑状況は専用サイトを通じて提供されており、学内に設置しているポスター等からQRコードを読み取ることで確認することができ、面倒な会員登録や手続きは一切不要となっている。
プライバシー保護の対策を取り入れる
また、このサービスで使用しているAIエッジカメラには人物検知アルゴリズム(AI)が搭載されており、撮影から人物の検知までカメラ内部で処理を行い、人物の検知数(つまり人数)のデータのみを専用サイトを公開するサーバーに送信し、混雑状況を公開している。
このように混雑状況可視化に必要な情報以外はすぐさま削除することで、個人を特定できる情報の流出することが無いようなしくみを実現し、プライバシーや肖像権を保護するための対策を取り入れている。また、AIエッジカメラには、SIMが搭載されており、カメラの設置に特別な通信設備を準備することなく、電源の確保のみで設置が可能だ。
アプリズムのAIを活用したバス停の混雑状況を可視化するサービス「tsumiki」を、この機会にチェックしてみては。
(江崎貴子)