日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、埼玉県飯能市を写真とともに紹介する。
Vol.36/埼玉県飯能市
ひとつ前に訪れていたときがわ町から、越生町や毛呂山町、日高市を進んで、飯能市を訪れた。飯能市では2005年に、名栗村が編入している。そして、元々の飯能市の地域を巡った。
最初に訪れたのは「トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園」だ。フィンランド作家トーベ・ヤンソンさんによる、北欧の童話世界をモチーフにした公園で、開園時間は無料で入ることができる。
そして、この公園は素晴らしかった。生き生きとした自然の中に、自然をリスペクトするように溶け込んだ北欧風の建物たち。お互いのバランスが導き出す心の温もりがあった。
やはり、トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園は、過去に訪れた公園を合わせても、忘れられない公園かもしれない。それぐらい溢れる優しさを感じた。そして、それからは飯能駅近くやあさひ山展望台を訪れた。
飯能市の景色を見たいと思って、あさひ山展望台に訪れたわけだけれど、中学生ぐらいの生徒たちと先生が、全力で鬼ごっこをしていた。鬼は先生ひとりだ。全力で追いかけるし、生徒も全力で逃げていく。全員が楽しそうな雰囲気で、ぼくは心がすごく嬉しくなった。
つくづく飯能市はいいな、と心から思う。
次回は、埼玉県旧名栗村(現飯能市)を写真とともに紹介予定。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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