日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、埼玉県旧荒川村(現秩父市)を写真とともに紹介する。
Vol.39/埼玉県旧荒川村(現秩父市)
秩父市の中心部からさほど遠くないところに、旧荒川村は位置している。名前の通り荒川が流れているわけだが、秩父市の市街地寄りでは山並みもまだ距離があり、ひらけた解放感のある景色が広がっていた。しかし、旧大滝村方面へ進むにつれて、まずます標高が上がっていき、いつの間にか荒川も、高い橋から見下ろすようになっていた。
荒川に架かる橋を訪れたとき、テレビクルーの撮影の下見であろうか、カメラとともに大人数が集まっていた。実は旧荒川村の前に巡った秩父市街地でも、ロケ番組の収録を見かける機会があった。やはり、秩父市は都心に対してそれほど遠くない。思えば荒川も、東京湾へ流れ出ていくではないか。自然の中にある旧荒川村は、まちとの距離感のようなものを、考えるきっかけになった。
次回は、埼玉県旧大滝村(現秩父市)を写真とともに紹介予定。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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