日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、埼玉県旧吉田町(現秩父市)を写真とともに紹介する。
Vol.42/埼玉県旧吉田町(現秩父市)
秩父市と合併したが、小鹿野町の北側に位置する旧吉田町。椋神社の神賑行事として「龍勢」というロケットが有名なまちだ。
吉田町は地形が不思議に感じられた。遠くの山々は普通だが、手前の小高い山たちは、植生も違って見えたし、同じ秩父市の中でも気配が違っていた。
椋神社の境内には、「奉納龍勢 打上順番」と書かれた看板があった。花火にもいろいろな流派があるらしく、花火を見れば、その違いを知ることができるだろうか。花火は毎年、10月の第2日曜日に行われている。地域に根付いた文化というものは、知らないものばかりだ。狭い日本も、まだまだ広い。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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