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【東京都台東区】手話から生まれる文化を保存・体感する施設オープンの資金を募るクラファンがスタート

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日本ろう芸術協会とooo(オオオ)は、手話から生まれる文化を保存・体感する施設「5005(ごーまるまるごー)」を2023年秋に東京・西日暮里にオープンする。

なお、オープン準備にともない、資金を募るためのクラウドファンディングをGoodMorningにて8月25日(金)より開始した。

当事者の声を反映する環境整備が進んでいない実情

個人や多様性を尊重した昨今の影響により、ろう者・難聴者、CODA(ろう者の親を持つ聴者)や手話をテーマにした芸術や映像作品、共生企画が広まりつつある。

また、7月現在、手話言語条例も498自治体で制定され、2025年には、1924年にパリで開催されてから100周年の節目となる、耳の聞こえないアスリートのためのオリンピック「デフリンピック」が初めて東京で開催されるなど、手話やその文化にも注目が集まっている。

一方で、当事者の社会参加の機会は未だ限られ、さまざまな企画に当事者の声を反映する環境整備が進んでいないのが実情だ。加えて、手話は聴覚補助技術の発達や少子化により使用者が減少しており、消滅危機言語に瀕している。

「5005」のミッションと予定している主な実施事業


「5005」では、手話という視覚言語のアーカイブ(知恵や経験、文化などを継承する)を行うと同時に、ろう者・難聴者・CODAたちを中心とした、手話を起点とするワーキング・プレイスを設置することで、彼ら自身が出会いと交流を深め、手話という視覚言語の文化醸成を目指す。


加えて、広く一般に向けて演劇公演やトークイベントも開催し、さまざまな文化を持つ人々の交流の場を創出する。音声言語との大きな違いを持った手話・視覚言語の文化を拡げていくことで、多様性への理解のみならず、言語特有の感覚を生かした社会システムなどの提案を行うことを目指している。

日本ろう芸術協会とoooは「5005」での活動を通して、視覚で世界を捉える人々から生まれる芸術や知性、可能性を社会に発信し、対等な世界への変化を導いていく。


また、「5005」では、ろう者・難聴者・CODAたちなどを中心にしたワーキング・プレイス運営、交流の拠点となるラウンジ運営、ギャラリー運営・イベント開催、手話動画を撮影できるスタジオ設備運営、デフスペース研究・開発の事業を予定している。


なお、現在、国や自治体による手話通訳などの情報保障を活用したくても、条件によってはその活用が難しく、ろう者・難聴者の当事者が参加したいイベントや企画に情報保障がつかないこともしばしば起こっているのが現状だ。

こうした問題を解決し、視覚で生きる人々が自分たちの文化を創発する環境を整えていくために、「5005」の全体売上の数%からその環境づくりのための資金にあてることで共助システムの構築を目指す。

手話から生まれる文化を保存・体感する施設「5005」に興味のある人はGoodMorningのプロジェクトページをチェックしてみては。

GoodMorning:https://camp-fire.jp/goodmorning
プロジェクト名:手話×出会いから生まれる新しい文化を体感する施設「5005」を作りたい

■5005
住所:東京都台東区谷中3丁目24-1
オープン日:2023年秋予定
公式サイト:https://5005place.wixsite.com/5005

(角谷良平)

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