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石川県「山中塗」がブランディングに挑戦!現代の生活にも馴染む漆器「もののぐ」誕生

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石川県加賀市の山中漆器連合協同組合は、「山中塗」をひとつのブランドにすべく、プロダクツブランド「もののぐ」を立ち上げ、現代のライフスタイルにも馴染む漆器を9月29日(金)より販売開始する。

自然な風合いのある山中塗

山中塗は、石川県加賀市にある山中温泉地区で450年の歴史を持つ、日本の三大漆器の一つ。山中には古くより、木から器の原型を削り出す木地師(きじし)が多く、挽物(ひきもの)木地では全国一の生産量を誇る。

多くの産地は、「横木取り」という木材を横に寝かせた状態で器の形を切り出す効率性を重視したものを採用しているが、山中塗では「縦木取り」という木材を縦利用する方法を採用。木目模様を生かした「拭き漆」という独特な漆の塗り方により、自然な風合いのある山中塗独自の漆器を生み出している。

現代のライフスタイルにも馴染む新しい漆器

山中塗の産地では、伝統的な製法を継承する一方で、現代のニーズに合わせて、プラスチック製樹脂やウレタン樹脂を使用した電子レンジ・食洗機対応の漆器の開発・生産にも長く取り組んできた。

様々なライフスタイルに浸透する商品づくりを優先した結果、消費者に対して「これが山中塗である」とPRすることは後回しにされてきたかもしれないと考えた山中漆器連合協同組合は、本来であればライバル同士になり得る産地内の漆器業者を集めてブランディング委員会を結成。意見や知恵を出し合い、このたび山中塗の代表作となる商品を作った。


いまの時代の食卓にも馴染む形や色を追求し、現代のライフスタイルにおいては敬遠されがちな漆器を、高い職人技術があってこそ作ることのできる器に仕上げたのが「もののぐ」シリーズだ。


「もののぐ」は、丸太状の木から形を削り出し、下地塗りを重ね、漆を何度も塗り重ねて、長い時間をかけて完成させる。出来上がった器は木目と塗りの表情がひとつひとつ異なり、それぞれシリアル・ナンバーを付けて届けられる。

升を単位とした5サイズ、カラーは2色


サイズは、かつて人の手の大きさを基準に計られていた「升」という量の単位を取り入れ、0.5(90ml)/1.0(180ml)/1.5(270ml)/2.0(360ml)/3.0(540ml)の5つのサイズで展開。日本酒から本格的な食事まで幅広い良い用途に対応できる。


また、漆器の代表的なイメージである「朱・黒」を再解釈した新しい2色のカラーバリエーションで展開。古代の日本には色をあらわすことばが4つしかなかったと言われ、そのなかで光の明暗をあらわすのに使われていた言葉が「アカ」と「クロ」だ。伝統的な朱と黒を用いた漆器は数多くあるが、現代に違和感なく馴染む新しい朱と黒を再考した。

第一弾として、9月29日(金)から「Sharp Edition(黒)」を、「もののぐ」HP、山中塗公式オンラインストアにて発売。価格は8,800円(税込)〜17,600円(税込)。10月下旬には「Round Edition(朱)」を発売する。

時間をかけてつくられた世界にひとつだけの器、山中塗の「もののぐ」シリーズを手に入れて、食卓を彩ってみては。

もののぐHP:https://mononogu.jp
山中塗公式オンラインストア:https://www.yamanakashikki.com/onlinestore/

(山本えり)

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