日本茶の製造小売を行う丸八製茶場は、茶葉の選び方がわからないという人に向けて、茶葉の味わいの違いを直感的に視認できる新たな取り組みとして、9月29日(金)より、丸八製茶場を代表する「献上加賀棒茶ティーバッグ」756円のパッケージデザインをリニューアルした。
あわせて「加賀ほうじ茶」756円、「加賀玄米茶」756円の自宅用サイズのティーバッグも新発売。丸八製茶場ECサイトおよび、全国の直営店にて販売中だ。
ChatGPTで日本茶の味わいを図形化
パッケージリニューアルのきっかけは、「普段はペットボトルのお茶を飲んでいて、お茶屋で茶葉を買うには選び方がわからない」というユーザーの声からだった。
お茶に馴染みのない人がお茶を選ぶには難しいことを知り、「初めての方にどうしたら香りや味わいを伝えられるのだろうか。お茶は様々な違いがあることを知ってもらいたい」と考えたと、商品企画担当の森氏は言う。
そこで味わいが想像しやすいように言葉ではなく直観的なモチーフを使い、パッケージで視覚化できればお茶選びがより楽しいものになるのではと思いデザイン開発を進めた。
デザインは現行パッケージの伝統的な要素も継承しつつ、ティーバッグらしいカジュアルさを意識して、軽やかでポップな印象のデザインを目指した。
味わいを図形化するためにはどうしようかと模索していたところ、代表の丸谷氏から「これまで通りの商品作りでは若い⽅に届かない。今はみなが情報を検索してキャッチアップする時代。ネット上の言葉や表現を集約しているChatGPTの力を借りてみてはどうか。」という提案があったそうだ。
早速、社内で集めたそれぞれのお茶の味わい表現をChatGPTに投げかけてみることにした。
「すっきり」という味わいは、図形で表現すると「直線や角のある図形」。「旨味」といった言葉は「曲線や緩やかな形状」となった。丸八製茶場が元々思い描いていた図形のイメージとも合っていたので、それぞれのお茶の特徴をもとに図形化のベースにして、デザインに取り入れていいったそうだ。
ポップで華やかなパッケージデザインへ
「献上加賀棒茶」はすっきりとした芳ばしさ。
「加賀ほうじ茶」は華やかで力強いコク。
「加賀玄米茶」は爽やかな渋味を形にした。すっきりとクリアな印象のブルー系は「献上加賀棒茶」。華やかな温かみのあるレッド系は「加賀ほうじ茶」。焙煎米の芳ばしさを黄色系で表した「加賀玄米茶」。
3種のお茶それぞれに、味わいが複雑に重なる様子や香りのイメージを視覚的に感じられるよう、カラフルなモチーフで表現した。
若年層の意見を取り入れる座談会を実施
また開発途中では20代前半のユーザーを対象に座談会を開催し、パッケージについて意見交換をした。実際にブラインドでお茶3種を味わってもらい、パッケージを見てどのお茶にあたるか、クイズで当ててもらったところ、正解という結果に。これにより、お茶の味わいとデザインの図形がリンクしたことがわかったそうだ。
リーフタイプとティーバッグの違い
3種のティーバッグは、どれも熱湯でさっといれられるお茶なので、日常使いで気軽に楽しむことができる。
ティーバッグはお湯を注ぐだけでしっかり茶葉が開き、味わいが抽出されるよう、通常のリーフタイプで販売されているものよりもティーバッグの中身は細かい形状になっている。
ChatGPTを使い、「お茶の味わい」をイメージしたポップで華やかなパッケージデザインとなった、日本茶ティーバッグ3種をチェックしてみては。
丸八製茶場ECサイト:https://www.kagaboucha.co.jp/web/shopping
(角谷良平)