映画番組『金曜ロードショー』(日本テレビ系)の歩みを辿りながら、スタジオジブリ作品の魅力を紹介する展覧会「金曜ロードショーとジブリ展」の富山展が、10月7日(土)~2024年1月28日(日)の期間、富山県美術館で開催されている。
注目の展示が盛りだくさん
富山展の魅力を紹介していこう。
まずは、“金ロー”とジブリのヒストリーを辿る圧巻のデータベースに注目だ。
『金曜ロードショー』の放送が始まった1985年は、スタジオジブリが“スタジオ開き”をした年であり、日本テレビが特別番組で『風の谷のナウシカ』を初放送した年だ。同展ではそんな1985年を起点に、スタジオジブリ作品の公開年、そして『金曜ロードショー』で初放送された年がどんな時代だったのかを振り返りながら、記憶と記録を通じて作品が持つ時代性と普遍性を浮かび上がらせていく。
さらに『風の谷のナウシカ』から『劇場版 アーヤと魔女』まで、スタジオジブリのほぼ全作品の絵コンテの一部も展示している。
また、現在公開中の宮﨑駿監督の新作『君たちはどう生きるか』ゾーンが富山展で新たに登場する。
同作の主題歌『地球儀』のタイトルは、米津玄師さんがドキュメンタリー映像で宮﨑監督が地球儀に身近な景色を描き入れている姿を見たことが由来だったそう。
同展では、宮﨑監督が作ったこの地球儀『身近な世界』(三鷹の森ジブリ美術館収蔵)と、主題歌『地球儀』のジャケット画を表現した美術セットを展示している。
体験コンテンツも登場
また、東京展で好評だったスタジオジブリ作品のポスターの中に飛び込んで、主人公のように撮影できる空間も見逃せない。対象作品は『魔女の宅急便』『もののけ姫 』『千と千尋の神隠し』『猫の恩返し』『崖の上のポニョ』だ。
さらに「アリエッティの世界」ARでは、アプリ「SATCH X」を無料ダウンロードし、会場内の「ジブリ映画ポスタースタジオ」にある『借りぐらしのアリエッティ』ポスター付近のARマーカーを読み込むことで、アリエッティと同じ目線で巨大な植物と虫たちがあふれる世界をARで体験できる。
また、2018~2019年に開催された展覧会「ジブリの大博覧会」富山展のために作られた巨大な「ジブリの幻燈楼」にも注目だ。「幻燈」とは、フィルムや造形物などに強い光を当てて、レンズで幕などに拡大映像を投影して見せることができる装置。キャラクターをモチーフとしたガラスに光を照射することで、映画の世界観を音と光に包まれながら体感できる。
『風の谷のナウシカ』王蟲の世界
また、『金曜ロードショー』とスタジオジブリのヒストリーにおける原点である『風の谷のナウシカ』の展示では、稀代の造形作家として世界に多くのファンを持つ竹谷隆之さんらが作成した造形物をもとに映画に登場する“腐海”の空間を表現している。
同展のチケットは、一般1,800円(税込)、大学生1,400円(税込)、親子予約(親子券)1,800円(税込)。高校生以下は無料だが、未就学児・親子予約(親子券)を除き、富山展公式オンラインチケットから日時指定予約が必要となる。詳細は公式サイトで確認を。
家族や友人と「金曜ロードショーとジブリ展」に足を運んでみては。
■「金曜ロードショーとジブリ展」富山展
会期:10月7日(土)~2024年1月28日(日)
開館時間:9:30~18:00 ※入館は17:30まで
休館日:毎週水曜日(1月3日は開館)、12月30日(土)~1月2日(火)
会場:富山県美術館
住所:富山県富山市木場町3−20
公式サイト:https://kinro-ghibli.com/toyama/
(ソルトピーチ)