「甚右エ門」が、福井県小浜市宮川の加茂地区にて、2024年2月に花屋×カフェ「Flower Studio & Cafe 甚」をオープン!それに先立ち、先行チケットなどを販売するクラウドファンディングを、9月16日(土)~10月31日(火)の期間、CAMPFIREにて実施中だ。
人々に“花のチカラ”を届けるプロジェクト
華道家・前野博紀氏の生家で、今では誰も住んでいない甚右エ門の家。この地に小さな複合施設・花の甚右エ門としてオープンするのが、花屋×カフェ「Flower Studio & Cafe 甚」だ。
コロナウイルス感染拡大と共に、文化や芸術への関心が後退し、いけばなそのものの存在が薄れていく中で、まさに荒波にさらされているような感じを受けていたという華道家・前野博紀氏。大型作品を得意とする華道家としてのこれまでのスタイルも、コロナ渦中で変革していかなければならず、今できること、するべきこと、そしてこれから広がる未来の可能性に焦点を当て、芸術活動を見つめ直す必要性を強く感じていると語っている。
そこで、年齢的に人生の折り返し地点にさしかかった今、故郷への恩返しとして、クラウドファンディングでプロジェクトをスタート。花・植物がもつ心を癒す力を信じ、これからは自分自身の感性を育んでくれた故郷の地から、小さくとも多くの人々に“花のチカラ”を届けたいと願っている。
闘病経験から得た“食”の知識を共有
また、前野氏の妻は27歳から30年以上、癌という大病を治療する中、食事に特に気をつけながら病いと上手く付き合い生活してきた。
その経験を大切に受け止め、妻の闘病経験から得た知識や教訓は、ただ単に病気と向き合うためのノウハウではなく、病気があっても少しでも健やかに人生時間を過ごすことができる“食”との関わりを通じて、多くの人々に役立つものだと信じているという前野氏。闘病で培ってきた食に関する知識やレシピを共有し、他の人々と分かち合っていくことを新たな目標とし、若狭小浜の材料を活用しながら、新たな食の可能性を見つけ、共に未来に向かって歩み始めることを強く決意している。
健やかな時間を過ごせる場所づくり
オープン予定の「Flower Studio & Cafe 甚」では、健康な人も病気を抱える人も、安心して美味しく食べられるメニューを提供。都市の慌ただしい日常からひととき離れ、穏やかな自然の中で健康的な食事や交流を楽しむ場所としても、また、地域の人々の癒しのコミュニケーションの場としても、訪れた人々は美しい花のしつらえに囲まれることで心を浄化し、健やかな時間を過ごすことができることを目指していく。
遊休農地化を花畑にリノベーション
さらに、高齢化や後継者不足、鳥獣害の影響などによる遊休農地を花畑にリノベーションし、風土を守り、美しい風景を育てていくことも目指している前野氏。地元の多様な花を少しずつ、そして多くの種類を育て提供していく予定で、美しい景観を楽しむだけでなく“持続可能な風景を支える花屋”としての役割も果たせるのではないかと考えている。
この機会に、心のケアをする“花”と身体をケアする“食”が交わるプロジェクトを応援してみては。
CAMPFIRE:https://camp-fire.jp/
プロジェクト名:花で風景を守り、心と身体をケアする、花屋×カフェをオープンする
(佐藤ゆり)