パレードブックスは、書籍『どうする、ニッポン 失った30年とコロナ後の社会』を、10月17日(火)より全国の書店で発売中だ。
著者は建築技術士
著者の秋葉純次郎(あきば・じゅんじろう)氏は、建設部門の技術士。大学卒業後はゼネコンに勤務し、1976年から2008年まで一時帰国を挟んで、30年間に渡り香港やシンガポールなど海外に居住した。その間、地下鉄や飛行場などの大型建設工事に従事。
帰国後は、日本のODAによるプロジェクトに携わり、インド、ミャンマー、ヨルダン、アルバニア、アゼルバイジャン、ウクライナなどで国際契約に基づく交渉や国際入札図書を作成した。現在も海外の大型工事に関わっている。
日本社会はバブル崩壊後停滞
同書によると、日本社会はバブル崩壊以来30年を経た今も停滞している。戦後の奇跡的な復興から高度経済成長を成し遂げて、“Japan as Number 1”と言われた頃の元気はどこへ行ってしまったのだろうか。
秋葉純次郎氏は、最近の日本はどちらに向かって進めばいいのかわからなくなっているようでふらふらし、歩みは遅く、たたずんでいるように燃えることさえあるという。
同書のあらすじ
同書では、新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延と共に明らかになってきた今の日本の“後れ”について、その原因の本質はどこにあるのかを探って、どのようにすれば“後れ”を取り戻すことができるのかを考えている。
最初に、戦後昭和の歩みから日本がどのようにして先進国の仲間入りを果たしたかを復習するところから始まり、敗戦後の廃虚の中からどのように立ちあがって高度成長をしてきたのか、高度成長はどのようにして行き詰まり、今の日本のどこにどのようなひずみが生じているのかを探る。
次に、過去を遡り日本誕生の時代をたどって、日本文化の背景を考察。古代中国の先進的な文化を学んだ日本が、どのように咀嚼して日本型に変換し発展させてきたかをおさらいし、タテ社会は日本の伝統といわれる中で、タテ社会の成立、発展、継承を俯瞰する。
そして、今の日本が抱える課題について、具体的に何が問題でどうすればいいのかを考察していく。
新しい道を歩み始めるきっかけづくりに
秋葉純次郎氏は、中堅として日本の社会や組織を実質的に支えている世代の人たち、明日の日本を支えていくことになる今の高校生や大学生に同書を読んでもらいたいと考えている。同書を10代から40代の幅広い世代の人に読んでもらうことで、日本の文化がどのように誕生し発展してきたかを再認識し、新しい道を歩み始めるきっかけづくりにしてほしいという。
秋の夜長に『どうする、ニッポン 失った30年とコロナ後の社会』を読んで、ゆっくりと自分の国について考えてみてはいかがだろう。
■書籍『どうする、ニッポン 失った30年とコロナ後の社会』
出版社:パレード
価格:1,000円+税
Paradebooks:https://books.parade.co.jp/category/genre08/978-4-434-32789-6.html
(鈴木 京)