日本介助犬福祉協会は、11月6日(月)午前7時から46日間のAll or Nothing形式によるクラウドファンディングに挑んでいる。
介助犬との暮らしを諦めざるを得ない現状
介助犬は、先天的に手足が不自由な人や、病気や怪我により後天的に不自由を強いられてしまった人々が楽しく自由に生活できるようにと手助けする大切なパートナーだ。全国には約193万人の肢体不自由者(2017年時点・国立研究開発法人情報通信研究機構より引用)がいるといわれており、このうち介助犬希望者は約1,000人は下らないということが日本介助犬福祉協会独自のリサーチによりわかっている。しかし、実働している介助犬の数は全国でたったの57頭だという(2023年4月時点)。
国の給付事業は予算枠がわずかであったり、単年度事業のために不都合な面が多く、介助犬との暮らしを望む身体障がい者の実態に則しておらず、日常生活に困難を抱える人のほとんどが諦めざるを得ないのが現状だ。
クラファンを通し“プラス2頭”の介助犬育成を目指す
日本介助犬福祉協会は、寄付に支えられながら、一人でも多くの人に「介助犬と暮らす新しいライフスタイルを届けたい」と介助犬の育成ピッチの向上に努めているが、介助犬の頭数増加はなかなか進まない。
そこで今年度から団体として新体制を築き、従来の育成計画に加えて、補助金なし・寄付のみで“プラス2頭”の介助犬を育成して届けるクラウドファンディング「みんなで届ける介助犬プロジェクト」を立ち上げる。
今回の目標金額700万円を達成できれば、寄付によって“プラス2頭”の介助犬を育成し、必要とする人に届けられるというプロジェクトだ。
介助犬事業最高顧問の川崎元広氏のコメント
日本介助犬福祉協会の介助犬事業最高顧問/介助犬導入アドバイザーの川崎元広氏は、「いよいよ今回からは介助犬の育成に直接つなげるクラウドファンディングを、勇気を振り絞って実施していきたいと思います。皆様と一緒に直接、介助犬ユニットを世に送り出すのですから、これは本当に画期的な取り組みです。といいますのも、介助犬一頭を世に送り出すにあたり約350万円(同協会独自試算)の費用が必要ですが、国家予算の中から介助犬に配分される補助金は不十分なために現在の介助犬減少状態へと至っており、もはや制度崩壊と言っても過言ではない状況です。(中略)官の制度ありき、わずかな頭数しか届けられないという介助犬業界の常識を変え、一人でも多くの方に介助犬を届けていきたいです。ですので、今回もぜひ皆様のお力を私たちに託してください!よろしくお願いいたします」とコメント。
さらに「私たちは今後も常識を覆すような発想とチームワークで介助犬を一人でも多くの方に届けるべく邁進してまいります。『みんなで届ける介助犬プロジェクト』へのご参加、温かいご支援をよろしくお願いいたします」と話している。
介助犬を必要な人に届けるためのプロジェクトを支援してみては。
READYFOR:https://readyfor.jp/
プロジェクト名:#みんなで届ける介助犬|今年は目標+2頭!介助犬の減少に歯止めを
(yukari)