日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、栃木県旧国分寺町(下野市)を写真とともに紹介する。
Vol.114/栃木県旧国分寺町(下野市)
「国分寺」という地名は、全国各地に点在している。741年、聖武天皇の詔(みことのり)によって、全国各地に国分寺が建立された。下野市旧国分寺町の由来もここにある。現在は史跡となっている下野国分寺跡を訪れた。天平の丘公園や、しもつけ風土記の丘資料館など、広い敷地に公園や資料館があり、その中でも特に広々とした平地には「下野国分寺跡」と書かれた石碑が建っていた。かつてここに寺院があったわけだ。奥には住宅地の姿も見え、昔の名残と今の生活が、同時に存在している。
下野国分寺跡から東の方角へ進み、下野市街地にも訪れた。下野市役所の外観は新しく、思わず目を見張る立派さだ。市役所のそばには国道4号線と、在来線と新幹線が並んで通っている。市役所前の駅は「自治医大駅」で、徒歩で行ける距離に自治医科大学があることを知った。同大学の知り合いはいないので、具体的な知識は持ち合わせていないけれど、落ち着いた下野のまちの雰囲気の中に、大学があるということを感じられたのだった。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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