学童保育や駄菓子屋、あそび場を運営するChance For All(以下、CFA)は、こどもたちの感情に合わせて本を分類する「感情図書館hidamari」を立ち上げるべく、12月1日(金)~28日(木)の期間、CAMPFIREにてクラウドファンディングを実施している。
目標金額は270万円。支援金は、本の購入費、空間改修費、専門家と感情分類を実施する費用、こどもたちに感情図書館を広めるために開催するイベントの費用に充てられる。
「感情図書館hidamari」立ち上げの背景
今の日本では、いじめや不登校など、苦しい状態にあるこどもたちが増加する一方で、少子化に伴う公園のルール厳格化など、こどもたちの学校や自宅以外での居場所が減少している。また、悩みを抱えていても、はけ口がなく追い詰められてしまうこどもたちも多く存在するという。
そこで、頼れる人が周りにいないこどもたちが、自分自身で本を選び、学び取り、明日へちょっぴりワクワクできる場所を作ろうと、「感情図書館hidamari」を立ち上げる。
感情に合った本との出会いを届ける「感情分類」
「感情図書館hidamari」では、オリジナルで考案した「感情分類」を採用。1「こんな時に読む」、2「こうなれる」、3「対象」の3つの組み合わせで本を分類することで、こどもたちへ悩みに合った本との出会いを届ける。
この感情分類は、CFAの学童に勤める職員と、駄菓子屋を運営する大学生ボランティアが、実際に現場で聞いたこどもたちの声をもとに考えたそうだ。
「駄菓子屋irodori」のフリースペースに開設
「感情図書館hidamari」は、CFA学生チームが運営する、「こどもたちが自らの意思で訪れることができる第3の居場所」をコンセプトとした「駄菓子屋irodori」の奥にある出入り自由なフリースペースに開設される。
このフリースペースは、黒板やおもちゃで遊んだり、友達とおしゃべりをしたり、こどもたちが「何をしてもいいし、何もしなくてもいい」居場所だ。
CFAの思いと今後の展望
CFAは、前提として、「周りに頼れる人がいない」という課題に対して、本が唯一無二の解決策だとは考えていない。身近に頼れる人を見つけられることが理想だという。
しかし、人との新たな出会いは運任せな面がある。特にこどもたちは家庭や学校など狭い世界から抜け出すのは難しいだろう。
一方で、本であれば、無料で利用できる図書館/図書室に、何千冊何万冊とある。きっと、こどもたちが新しい世界と出会い、モヤモヤを晴らすような本があるはず。その思いから、誰でもアクセスでき、あらゆる悩みに対応できる「本」を届けたいと考えた。
「感情分類」は、全国の図書館、学校の図書室、本がある場所であればどこでも実施可能。はじめは「駄菓子屋irodori」のフリースペース内からスタートし、感情分類の検証を行う。
その後、精度が高まった感情分類をHP掲載や冊子などの形で公開し、日本全国で感情図書館が開かれ、こどもたちへ小さな希望を届けることができる社会を目指したいとのことだ。
CFAについて
CFAは、「生まれ育った家庭や環境に関わらず、だれもがしあわせに生きていける社会の実現」をビジョンに掲げ、こどもたちのための放課後の居場所づくりを行っている。
現在、東京都足立区・墨田区で学童保育施設を8施設、年間2万人以上のこどもたちが訪れる「駄菓子屋irodori」を運営中。また、千葉大学等との共同実施で、無料のこどものあそび場「あそび大学」も運営している。
こどもたちの新たな居場所を目指す「感情図書館hidamari」を応援してみては。
CAMPFIRE:https://camp-fire.jp/
プロジェクト名:頼れる人が周りにいないこどもたちへ、小さな希望を届ける「感情図書館」を作りたい!
(Higuchi)