日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、千葉県旧富浦町(南房総市)を写真とともに紹介する。
Vol.142/千葉県旧富浦町(南房総市)
旧富浦町にやってきた。市街地からは海が近く感じられる。旧町村が7つある中で、旧富浦町に南房総市役所はあった。また、東には房総半島の丘陵地が広がっており、平坦地ばかりではない。海と山がそれぞれ近いという感じだ。
原岡海水浴場へ訪れた。その中に「原岡桟橋」と呼ばれる木造の桟橋が、浦賀水道の海に向かって伸びている。潮の具合によって見え方も変わるのかもしれないが、眺めているだけで気持ちいい。熊本県宇土市の長部田海床路を思い出した。
「房州びわ」とかかれたのぼりもたくさん立っていた。特産品であることを感じずにはいられない。生産量は全国2位で、皇室にも献上されているそうだ。収穫は初夏にかけてなので、その時期はきっと賑わいが増すのだろうなあ。
それにビニールハウスもあれば、水田が広がっている箇所も見かけた。いろんな農産業が、ここで暮らす人たちや首都圏の人たちを支えているはずだ。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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