摂南大学農学部食品栄養学科の災害食の講師・今城安喜子講師は、インフラが整わない中でも手軽に作れるポリ袋料理を、レシピサイト「クックパッド」の「摂南大学農学部のキッチン」で公開した。
袋に材料を入れて湯せんするだけで、主菜や副菜が完成する。同氏は、能登半島地震で被災した人々が温かい食を取り、健康を維持する一助につながればと願っている。
被災者が温かい食を作るヒントになる手軽な調理レシピ
上は、ポリ袋に材料を入れて湯せんしている写真。
災害直後は電気、ガス、水道などのインフラが整わないため、避難所で入手できる食事は、ご飯やパン、インスタント麺など炭水化物が中心。たんぱく質やビタミン、ミネラルなどが不足しがちだという。
また、避難所となっているのは学校の教室や体育館などで、冷たい床に直に寝たり座ったりしていることから体温が奪われ、低体温症になる懸念もある。日常よりもストレスのかかる被災者にこそ、温かく栄養バランスの取れた食事が必要だ。
耐熱性ポリ袋に材料を入れて湯せんするだけ
今城安喜子講師は、災害食や防災教育、ローリングストックなどをテーマに研究している。同氏は、地域で開く親子向けの防災イベントにて、耐熱性のポリ袋を使った料理も紹介している。
今回、クックパッドの「摂南大学農学部のキッチン」では、災害食の親子丼やツナのクリーム煮、小松菜のナムル、プリンなど、主菜や副菜、デザートの6種類をアップ。今後も追加が予定されている。
サイトは、学生の考案したレシピを紹介することを主目的として開設されているため、今回の災害食は3月末までの期間限定公開だ。
災害時に役立つ料理を知りたい人は、クックパッドの「摂南大学農学部のキッチン」をチェックしてみては。
クックパッド「摂南大学農学部のキッチン」詳細:https://cookpad.com/kitchen/53065279
(佐藤 ひより)