女性4人による福岡の小さな通販会社「びしゅく」は、抗がん剤治療中・脱毛症の子どもたちのために、髪付き医療用帽子を作るプロジェクトを始動。現在CAMPFIREにてクラウドファンディングを実施している。
円形脱毛症を発症する割合の1/4が子ども
円形脱毛症を発症する割合の1/4が子どもであることは、大人用ウィッグのみの企画販売を行っていたびしゅくにとって驚くべき数字だったという。この事実を知り、今までの商品開発の経験を活かし、何かできることはないか模索した。
抗がん剤治療中による脱毛、円形脱毛症、抜毛症といったヘアロスに悩む子どもたちの頭皮はとてもデリケートで、わずかな刺激にも敏感だ。装着時の締め付けによるストレスの軽減、肌の負担にならない素材、子どもが自分で被れるようにする工夫を考え、たどり着いたのが、日本製の髪付き医療用帽子だった。
そこで、びしゅくは、髪付き医療用帽子をつくるプロジェクト「抗がん剤治療中・脱毛症の子どもたちのために日本製の髪付き医療用帽子を作りたい!」を開始した。
こだわりのポイントは、オーガニックコットン100%の医療用帽子であること、髪付きであること、使用する髪の毛は人毛100%であること、日本製であることだ。
発案のきっかけ
発案のきっかけは、近所の子供が、抜毛症(美容目的以外で自分の体毛を自分で抜いてしまう病気)であると知ったこと、同じタイミングで身近な人が癌になったことだという。
大人でも髪がなくなる不安は大きいのに、子どもはどうだろうか。小さい体で髪の不安を抱え、友達との違いに苦しんでいないか、周りの外見に対する視線に強いストレスを感じていないか、こみ上げてくる思いがあったそうだ。
びしゅくのウィッグ商品は、すべてミャンマー製。こだわりの日本製の髪付き医療用帽子を作るには資金が足りない。それでも製品化を諦めきれず、初のクラウドファンディングへの挑戦に至ったという。また、たくさんの人に、ヘアロスで苦しむ子どもたちの存在に気付いてほしいという想いが込められている。
CAMPFIREでプロジェクトをチェックして、子ども用の髪付き医療用帽子の製品化を支援してみては。
CAMPFIRE:https://camp-fire.jp/
プロジェクト名:抗がん剤治療中・脱毛症の子どもたちのために日本製の髪付き医療用帽子を作りたい!
(角谷良平)