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【千葉県旧干潟町(旭市)】“干潟八万石”の名も持つ旧干潟町へ

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千葉県旧干潟町(旭市)

日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。

今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。

「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。

今回は、千葉県旧干潟町(旭市)を写真とともに紹介する。

Vol.164/千葉県旧干潟町(旭市)

ひとつ前に訪れたのは旧海上町で、珍しい地名だなあと思っていたけれど、次にやってきた旧干潟町も、不思議な地名だと思った。「ひがた」ではなく「ひかた」と読む。

まちの南部はかつて、江戸の寛文時代に椿海(つばきのうみ)を干拓が始まって造成された土地だという。椿海はもともと湖で、古地図にも載っている。そして、造成された土地は“干潟八万石”と呼ばれる肥沃な水田土地になったと。

ただ、いくつか資料を見ると、当時の地元住民の反対の声も多かったようだ。日本を巡っていて、いくつか湖が埋め立てられた地域を知った。いずれも同じように漁業関係者や、水源を利用する人々がいたことで、複雑な話になっていた。今では「そうだったんだ」と軽く考えられるようなことでも、大きな出来事だったはずだ。そうしたひとつひとつが重なって、今の暮らしがあるとも言える。

地元のスーパーマーケットだ

萬歳という地域

大きな運動場も

ひかた市民センター

ひがた、ではなく、ひかた、なのだなあ

まちを訪れると、地元のスーパーマーケットを見つけて、入ってみた。歌謡曲が流れていて、もちろんその日や時間帯によって違うはずだが、地元の空気を感じてドキッとする。

さらに、萬歳という地域名を知った。どうやら他県にも同じ名前の地名があるようだが、現代ならそのようには簡単に命名できないよなあと思ったりする。そして、ひかた市民センターを中心に、静かなまちの気配が広がっていたのだった。

(仁科勝介)

写真家プロフィール

仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
仁科勝介公式Twitter:https://twitter.com/katsuo247
仁科勝介公式Instagram:https://www.instagram.com/katsuo247/

    

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