ウェルネスエキスパートは、2月17日(土)に、「高齢者が自分でできる」「生活に彩りをもたらす習慣となる」ことをテーマに企画した高齢者向けの体験型美容イベントを、ホスピタルメント桜十字にて開催する。
「高齢者のセルフケア」に着目した企画
高齢者向けの体験型美容イベントは、熊本ベルェベル美容専門学校の協力のもと、高齢者のウェルネス向上を目的とする取り組み。また、訪問美容サービスが普及している中で、「高齢者のセルフケア」に着目した企画としては日本で唯一のイベントだ。
高齢者のセルフケアで美容の新たな可能性を追求
これまでの訪問美容サービスでは、ほぼ100%の割合で施術者や美容師が高齢者にサービスを提供するだけの形式だったという。しかしウェルネスエキスパート代表の内野氏は「高齢者の中には自分でできることに喜びを見出す方もいるのではないか」と考え、高齢者のセルフケアによるウェルネス向上を目的とした美容サービスの構築に取り組んだ。どのようなサービスが高齢者とその家族にとって喜ばれるかを各分野の美容専門家とともに考えていく中で、高齢者向けの体験型美容イベントの開催に至ったという。
高齢者にとって美容をセルフケアとして取り入れる最大の理由は、自宅で好きな時間に手軽にでき、自身の触覚や視覚で変化を感じることができるためだ。テスト的に行ったイベントでも、「自分の手」で肌に触れてフェイシャルトリートメントを行うことで肌が柔らかくハリが戻る感覚を感じられ、さらに自分の顔がスッキリした印象を「自分の目」で確かめられることで、セルフケアの楽しさや感覚的な若さが蘇る。実際にテストイベント参加者の98%以上から「また実施してほしい」「継続したい」といった声があったそうだ。
高齢者の認知症予防にも期待
学術的にも、自分でフェイスマッサージなどの美容活動を行った場合、大脳新皮質、前頭皮質の働きが活性化されることが研究結果として発表され、認知機能の向上にも効果が期待されている。
また、写真撮影をイベントに盛り込むことで、「介護家族へのケア」「楽しい終活」としても活用できる。コロナ禍で高齢者の外出機会や面会機会が減った中で、間近で生き生きとした元気な顔が見られること、また健康的な表情を自身の遺影として残すこともでき、高齢者にとっても、支える家族にとっても価値を感じてもらえるイベントとなっている。
美容専門学校生を育成する場としても活用
高齢者向けの体験型美容イベントでは、熊本ベルェベル美容専門学校の学生約15名と一緒にイベントを運営する。ウェルネスエキスパートは、「ミライ創造の旗手であれ」を教育方針とする熊本ベルェベル美容専門学校の学生にとって、高齢者向けの体験型美容イベントが「美容」の新たなあり方を発見する機会となり、幅広い視野で美容を実践していく人材の育成にもつながってほしいと考えているそうだ。
高齢者向けの体験型美容イベントを開催する、ウェルネスエキスパートの今後にも注目だ。
■イベント概要
開催日時:2月17日(土)
開催場所:ホスピタルメント桜十字
住所:熊本県熊本市南区御幸笛田7丁目13番21号
ウェルネスエキスパート:https://wellnessexpert.jp/
出典:短 報 Japanese Journal of Health Promotion and Physical Therapy Vol.11,No.4:173-176,2022
女性高齢者におけるフェイシャルマッサージの能動的および 受動的実施が前頭葉皮質活動に与える影響について
※写真は別施設にてテスト開催時に撮影したもの
(角谷良平)