オリーブと柑橘の農園、井上誠耕園は、オリーブと柑橘の可能性を探る「オリーブ柑橘研究室」より、瀬戸内産八朔と香川県特産の糖「希少糖」を使って作る新たな機能性表示食品「八朔マーマレード」1,155円(税込)を、3月5日(火)より発送開始する。

八朔の収穫量は年々減少

瀬戸内産八朔を使った「機能性表示食品 八朔マーマレード」は、世に求められる「価値」をプラスする加工技術で農作物の価値を最大限に引き出す挑戦だという。

八朔の生産量は、全国1位が和歌山県、次いで広島・愛媛などの瀬戸内。瀬戸内では恵まれた気候と風土で柑橘類が育てられており、古くから栽培が盛んで、おいしい柑橘が育つ。

しかし、八朔の収穫量自体が年々減少傾向にあり、1980年前半には約20万トンだった収穫量は2010年代には約3万トンにまで減っている(参考:農林水産省統計)。

八朔をはじめとする晩柑類は、苗木から果実が実るまで15年以上、貯蔵期間は約2カ月と時間をかけ、ようやく食べられる柑橘。

大自然の中で強くたくましく生きる八朔の生産には相当な手間ひまがかかっており、育てるのが難しく、さらには農業従事者の減少による担い手不足が続いている現状がある。

原点である「八朔」を守り続けたい

昭和15年、山手の園地に植えられた1本の八朔から井上誠耕園は営農を開始。

今でこそみかんの代名詞とも言える「温州みかん」の苗木は当時なかなか手に入らず、ようやく手に入れたのが「八朔」の苗木だった。そこから80年以上、井上誠耕園は八朔を今も大切に育て続けている。

そして今回、初代園主が植えた柑橘をずっと守り育てていきたいと、八朔にある栄養に着目した。

八朔の皮にはさまざまなポリフェノールなどの栄養が蓄えられており、体に良い魅力がたくさん。そこに「希少糖(アルロース)」を使うことで機能性成分を加えた新しいマーマレードを開発したという。

甘すぎず苦みを抑えたバランスに

希少糖とは、自然界にわずかしか存在しない単糖のこと。

「八朔マーマレード」に用いている「希少糖」は、日常生活のエネルギー代謝において、「脂肪の燃焼を高める」「食後の血糖値の上昇をおだやかにする」機能があるそう。

八朔をおいしく食べられるよう、苦みを取り除く工夫として一つひとつ手作業で「ワタ」と呼ばれる苦みのある内皮を取り除き、八朔の爽やかさを生かすため、甘すぎず苦みを抑えたバランスを何度も調整。

また、希少糖の機能性を発揮するための必要な量を守りながらも、なるべくシンプルに仕上げた。

朝食のパンに、ヨーグルトに、アフタヌーンティーなど、幅広く楽しめそうだ。商品は、井上誠耕園直営ショップ、通信販売にて購入できる。

小豆島の恵みを味わってみて。

URL：https://www.inoueseikoen.co.jp/shop/default.aspx

(鈴木 京)