「日本医師会 赤ひげ大賞」(以下、「赤ひげ大賞」)の特別番組『密着! かかりつけ医たちの奮闘~第12回赤ひげ大賞受賞者~』が、3月17日(土)午後5時からBSフジで放映される。
番組では、大賞受賞者5名の医師の日頃の診療の様子と共に、3月1日(金)に開催された表彰式の模様などを紹介。後日、番組を再編集した動画を、日本医師会公式YouTubeチャンネルにも掲載する。
「赤ひげ大賞」について
「赤ひげ大賞」は、地域の医療現場で健康を中心に地域住民の生活を支えている医師にスポットを当て、その活躍を顕彰することで、各地の医療環境整備、医療活動の充実に寄与することを目的として、平成24年に日本医師会と産経新聞社が創設したものだ。
「赤ひげ大賞」の名称は、山本周五郎の時代小説『赤ひげ診療譚』に由来。賞の創設以来、毎回5名の医師を「赤ひげ大賞」に決定、第8回からは「赤ひげ功労賞」も創設し、その功績を称えてきた。
「赤ひげ大賞」受賞者
今回は、昨年11月9日(木)に日本医師会小講堂で選考会を開催。都道府県医師会から推薦された候補者から19名を「赤ひげ功労賞」に選定し、その中から以下の5名を「赤ひげ大賞」に選定した。
清水三郎医院 院長の清水三郎医師は、昭和56年の開業以来、千葉県内の医師数が最も少ない医療圏で、地域の課題であった二次救急医療体制の空白日解消に取り組み、夜間救急医療体制の拡充に尽力してきた。
平成21年からは、小学校入学前の小児の保護者を対象にした「子どもの救急講習会」を開始。夜間に子どもの具合が悪くなった時の対処方法や適正受診の必要性などについての理解を広げ、夜間救急診療所の医療従事者の負担軽減にもつながっている。
関市国民健康保険洞戸診療所 医師の安福嘉則医師は、医師の定着しなかった山間地域の国保診療所で41年間にわたり地域医療に心血を注いできた。
隣接市町村への往診、訪問看護体制の整備や在宅医療、学校保健などにも取り組むほか、地域の伝統食文化を掘り起こした生活習慣病に対する食生活改善なども展開している。
かわな病院在宅ケアセンター センター長の亀井克典医師は、医師不足地域の公的病院での勤務を経て、名古屋にて在宅医療を中心に地域医療・介護連携による都市型地域医療の構築に尽力。多職種ICT連携ツールを普及させ、かかりつけ医相互支援による在宅看取りサポートシステムを実現させた。
平成31年には総合的な在宅ケア提供の拠点として在宅ケアセンターを設立。現在、訪問診療の患者数は800名、在宅看取りは年間250名を超える。在宅ホスピスにも取り組み、地域全体の緩和ケアの質向上にも貢献している。
明日香村国民健康保険診療所 管理者の武田以知郎医師は、へき地など一貫して奈良県内の地域医療に従事し、初期研修医や総合診療専門医の地域研修など、後進の育成にも積極的に携わる。
平成22年に同県明日香村に着任してからは村民のかかりつけ医として尽力。在宅医療、多職種連携、医学教育、ACPなど地域医療をめぐる課題解決にも取り組み、令和5年には、その姿がドキュメンタリー映画にもなった。
きたの小児科医院 院長の北野明子医師は、九州大学を卒業し、小児科講座への入局や南アフリカ共和国への留学を経て、昭和61年に開業し、一貫して小児医療に従事してきた。
保育園児の生活習慣病予防健診や予防接種の啓発活動にも取り組み、平成12年には地域で初めてとなる病児保育室を開設。令和3年には病児保育室併設の企業主導型保育所「ピッコロ保育園」を設立するなど、多職種連携による子育て支援を実践している。
「赤ひげ大賞」を受賞した医師の奮闘ぶりをチェックしてみて。
日本医師会YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCrZ632iTbtYlZ5S2CtGh6rA
(Higuchi)