北海道富良野市は、2024年度のワーケーション助成金制度「ワーケーション展開費用助成金」の受付を、4月1日(月)から開始している。

定住人口の推進に向けて

富良野市は関係人口創出を目的に、市外の企業社員やフリーランスなどのワーケーションの受入を進め、2021年度からは、宿泊費やレンタカー代の一部を助成している。

これまでに市内における消費などの経済効果を上げてきたが、2024年度からは、将来的な移住やサテライトオフィス進出、ローカルベンチャーなど副次効果に繋がる制度に見直し、関係人口から定住人口、企業誘致などに向けて推進を図っていくという。

親子向けの制度

「ワーケーション展開費用助成金」では、親子向けの子育て世代向けワーケーション・移住体験支援として、将来的に地方移住や二拠点居住などを考える、子育て世代の家族の賃貸住宅などに2週間以上1か月以内で滞在した場合の家賃や宿泊費、及びレンタカー代の一部が助成される。

家賃は10万円を上限に2/3以内、レンタカーは5万円を上限に1/2以内となる。

また、子どもの幼稚園などへの短期入園もサポートしてくれる。

企業社員・フリーランス向けの制度

転職なき移住者向けワーケーション・移住体験支援では、将来的に地方へ転職なき移住や二拠点居住を考える社員の賃貸住宅などに、2週間以上1か月以内で滞在した場合の家賃や宿泊費、及びレンタカー代の一部が助成される。

家賃は10万円を上限に2/3以内、レンタカーは5万円を上限に1/2以内で、対象年齢は20～40代となっている。

また、アグリケーション体験支援では、市内で農作業体験として従事しながら、自らの仕事も行う「半農半Ｘ」のワーケーションを実施した場合、旅費の一部が定額助成される。

この制度は、富良野市で定めた定植及び収穫時期に、1日あたり午前中4時間の農作業を7日間体験した場合、1名あたりに3万5,000円が定額助成される。

実施期間は、メロンなどが6月1日～15日の芽かきの時期と、6月30日～7月6日の収穫の時期。

ミニトマトは5月12日～18日の定植の時期と、8月18日～24日の収穫の時期となっている。

対象年齢は原則45歳未満。アグリケーション体験支援の詳細は、富良野市農業担い手育成機構のサイトで確認しよう。

さらに、ワーケーション実施支援では、社員などがワーケーションを実施する際に要した旅費の一部が定額助成される。

1名あたり道外の人は2万円、道内の人は1万2,000円の定額助成。滞在要件は3泊以上で、GWと7～9月は助成対象外期間となる。

企業向けの制度

企業向けの制度は、サテライトオフィス進出・コミュニティスペース創出ビジネス検討支援として、地方へサテライトオフィス進出を考える企業や、ワーケーションなどで訪れる市外の人と市民が融合するコミュニティスペースを有したゲストハウスなどの開業を目指す社員が、市内商店街組合などと連携し、空家・空店舗のリサーチなどに要した旅費の一部が定額助成される。

1名あたり道外の人は3万円、道内の人は2万円の定額助成で、1回につき2名分まで。2泊以上の滞在が必要となる。

さらに、人材育成・チーム合宿ワーケーション実施支援として、企業が社員などの人材育成やチームビルディングなどを目的としたワーケーションを実施する際に要した旅費の一部が定額助成される。

こちらも1名あたり道外の人は3万円、道内の人は2万円の定額助成で、1回につき5名以上での実施で、10名分までが助成される。また、3泊以上の滞在が必要となる。

助成要項について

助成要件は各事業によって異なるが、一定期間の富良野市内での滞在のほか、滞在中の食費やお土産代など消費額調査への協力、

交流会などへの参加、SNSによる情報発信、終了後に体験記の提出などがある。また、人数や回数の制限などもある。

助成を受けるためには、事前に富良野市の担当職員とオンラインによる説明を受けた上で、実施を開始する2週間前までに「展開申込書」を提出するなどの事務手続きが必要となる。

申込の詳細は、ワーケーション展開費用助成金の詳細ページで確認を。助成実施期間は2025年3月末までだが、予算が無くなりしだい終了となる。

この機会に、富良野市の助成金制度をチェックしてみては。

ワーケーション展開費用助成金 詳細ページ：https://www.city.furano.hokkaido.jp/life/docs/2021031700026.html
富良野市農業担い手育成機構 サイトURL：https://farming-furano.com/592
ワーケーションフラノ 公式サイト：https://furano-workation.com

(yukari)