東京都の日比谷公園では、4月27日(土)~5月12日(日)の期間、アートイベント「Playground Becomes Dark Slowly」が開催されている。入場無料、予約不要で参加可能だ。
同イベントに、ジャクエツと永山祐子建築設計が共同制作した、漁網をアップサイクルした糸を使った遊具「はなのハンモック」が登場した。
花の海の上に浮かぶ大きなハンモック
「はなのハンモック」は、花の海の上に浮かぶ大きなハンモック。ハンモックの網は廃棄予定の漁網を回収し、アップサイクルした糸から作られている。
四方を海に囲まれた日本では、特に海洋ゴミによる海洋汚染、生態系への影響が問題となっている。ゆったりとハンモックに揺られ、花の香り、陽の光や風を感じ、私たちの生活をとりまく自然環境に意識を巡らせてほしいという想いから生まれた作品だ。
今回の会期終了後、網は廃棄魚網のリサイクル技術によって再び素材へと生まれ変わる。また、一部は移設されるなど、循環のデザインにのせていく試みとなっている。
公園で新たなアート体験を楽しめるイベント
「Playground Becomes Dark Slowly」は、山峰潤也氏がキュレーターを務め、永山祐子氏、大巻伸嗣氏、細井美裕氏ら3名のアーティストによるアート体験を届けるイベントだ。
コンセプトは、「公園という都市の隙間の中で変化していく日の光を感じながら、自然への想像力を駆り立てること」。
日中は、永山祐子氏の「はなのハンモック」を中心としたプレイグラウンド、夜は大巻伸嗣氏の光を放つ巨大な壺「Gravity and Grace」、細井美裕氏がサウンドスケープの視点から日比谷公園の音を収集し、再構築した「余白史」など、1日を通して公園での新たなアート体験を楽しめる。
永山祐子氏について
永山祐子氏は、昭和女子大学生活美学科を卒業し、青木淳建築計画事務所を経て、2002年に永山祐子建築設計を設立。これまで「LOUIS VUITTON 京都大丸店」「ドバイ国際博覧会日本館」「東急歌舞伎町タワー」などを手がけてきた。受賞歴は、JIA新人賞(2014)、iF Design Award 2023 Winner(2023)など。
現在、2025年大阪・関西万博にて、パナソニックグループパビリオン「ノモの国」と「ウーマンズパビリオン in collaboration with Cartier」(2025)、東京駅前常盤橋プロジェクト「TOKYO TORCH」などの計画を進めている。
ジャクエツについて
1916年創業のジャクエツは、「未来は、あそびの中に。」をスローガンに、幼児施設向けの教材や遊具の製造販売をはじめ、園舎の設計施工を手がけてきた。近年は、美術館などの公共施設や商業施設にも質の高いあそびの環境をデザインすることで、子どもの成長とともに大きく花開いていく「未来価値」を創造し続けている。
「Playground Becomes Dark Slowly」に参加し、新たなアート体験を楽しんでみては。
■Playground Becomes Dark Slowly
会期:4月27日(土)~5月12日(日)
会場:日比谷公園(東京都千代田区日比谷公園)
時間:9:00~22:00
入場:無料・予約不要
URL:https://www.tokyo-park.or.jp/special/2024art_hibiyapark/
(Higuchi)