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2030年代以降の社会はZ世代とα世代が中心に!書籍『新消費をつくるα世代』発刊

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日経BPは、産業能率大学 小々馬敦教授の書籍『新消費をつくるα世代 答えありきで考える「メタ認知力」』を、5月13日(月)に発刊した。

同書は、若者世代の価値観・行動特性を知ることで、2030年代のマーケティングが見えてくる、といった内容。「Z世代、α世代向けマーケティングの知見を深めたい」「Z世代、α世代の我が子の価値観を知りたい」「これからの時代に求められるマーケティングのあり方を知りたい」といった人におすすめの一冊だ。

2034年生産年齢人口の半数以上を占める


現代の消費をけん引する世代として、同書での年齢区分では1997年~2009年生まれのZ世代に注目が集まっている。

しかし、同書はその下に育つα世代が社会の中心となる日も遠くないという。α世代とは、2010年~2024年に生まれた、2024年時点で14歳(中学2年生)以下の若年層を指す。

人口推計表(※)を基に、2034年の生産年齢人口の構成を推計すると、全6400万人のうち7割を占める4400万人がZ世代とα世代になり、マーケティングの対象として見過ごせない。

同書では、Z世代との比較からα世代の価値観や行動特性を解き明かし、そんな彼ら彼女らが社会の中心を担う2030年代の消費社会について考察している。また、そこからこれからの時代に求められるマーケティングのあり方や、マーケターに必要な素養について同書では考えていく。

2030年代の消費と社会像を考察


同書では、α世代の特性と、彼ら彼女らが社会の中心に躍り出る2030年代の消費と社会像のあり方を考察していく。

冒頭では、成長年表や定量・定性インタビューを基にα世代の行動特性を探求。人口分布から見る市場規模や、α世代の消費観に影響を与える、彼ら彼女らの親世代の消費観にもスポットを当て、α世代の消費への意識を探る。


また、Z世代との比較からは、α世代の価値観の新しさを見て取れるという。例えば、Z世代はデジタルネイティブといわれるが、SNSやデジタルツールの発展過渡期に育っていることからその弊害も目の当たりにしており、デジタル技術への懐疑心も持ち合わせている。

一方α世代は、生まれながらに学校や遊び環境にもデジタルデバイスが当たり前に浸透しており、ツールを駆使して生活を便利にすることに抵抗感がない。さらに、AIネイティブでもある世代だ。

異なる2つの世代が社会の中心的役割を担う2030年代。企業やマーケターは両世代とどのように関係性を築き、社会を盛り上げていくべきか、同書はそのヒントを提示してくれるだろう。

産学連携の実際のデータをもとに考察

著者の小々馬敦氏が14年から行う、若者世代の価値観と消費行動に関する調査研究、インテージホールディングスグループとの「ミレニアル世代・Z世代・α世代 3世代の比較研究」などの産学連携調査から、実際のデータに基づいた考察を行っていることも、同書の強みのひとつ。

同書の目次は、「序章 なぜ今、α世代に注目するのか」「第1章 α世代って何者?」「第2章 データで見るα世代 byインテージ 生活者研究センター研究員 小林春佳」「第3章 Z世代とα世代の違い」「第4章 Z世代とα世代の違い」「第5章 マーケターは〝プラスサム〞な社会をつくるエッセンシャルワーカー」となっている。

これまで消費の最大ボリューム層だった団塊世代が生産年齢人口、いわゆる現役を引退し、パラダイムシフトが加速していく。

SDGs(持続的な開発目標)達成年である2030年を間近に、多くの企業がポストSDGsを見据えたビジョンを策定し始めている中、これからのマーケティングを考え、それに対応する戦略を練るべきタイミングを今迎えているといえそうだ。

※参照:総務省統計局 人口推計 統計局ホームページ/人口推計 (stat.go.jp)

(鈴木 京)

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