現代SF文学の先鋭、北野勇作氏がライフワークとして手掛ける『シリーズ百字劇場』の新刊が、8月下旬、ネコノスより発売される。
『シリーズ百字劇場』について
小中学生でも楽しめるやさしい文章で書かれている『シリーズ百字劇場』。100文字あれば、すてきな世界も、奇妙な宇宙もつくりだすことのできるショートショートの奥深さ。子どもが初めて体験する「小説」としてもうってつけだ。小学校の朝の読書や家庭での読み聞かせにもぴったりだろう。
過去3作は、小学校での読書会や創作練習の教材としても利用されるなど、まさに、親子で一緒に楽しめるシリーズになっている。わずか100文字で構築される世界を楽しんでみて。
『かめたいむ』&『交差点の天使』が登場
今回発売される『シリーズ百字劇場』の第4弾『かめたいむ』と第5弾『交差点の天使』は、100文字という限られた文字数でありながら、無限の広がりを感じさせる物語が詰まった2冊。
『かめたいむ』では、北野氏が飼っている亀から生まれたユニークな物語が展開される。
100文字で描かれる物語は、詩のような美しさと深みを持ち、日常に隠れた奇跡を思い出させてくれるだろう。物干し台から広がる亀の世界を通して、新たな視点を体験してみて。
解説は長嶋有氏、装画は和田ラヂヲ氏だ。
『交差点の天使』は、天使をテーマにした100文字のショートショート作品がまとめられている。
日常に溶け込んだ不思議な存在である天使たち。気づこうとすれば、その存在に気づけるはず。そんな存在に思いを馳せてみては。
解説はサリngROCK氏、装画は和田ラヂヲ氏だ。
また、これまでに発売された第1弾『ありふれた金庫』、第2弾『納戸のスナイパー』、第3弾『ねこラジオ』も併せてチェックしてみて。価格はすべて1,100円(税別)だ。
北野勇作氏について
北野氏は、1962年、兵庫県生まれ。1992年、デビュー作『昔、火星のあった場所』で第4回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞、『天動説』で第1回桂雀三郎新作落語〈やぐら杯〉最優秀賞を受賞。2001年には『かめくん』で第22回日本SF大賞を受賞。『どーなつ』『北野勇作どうぶつ図鑑』『どろんころんど』『きつねのつき』『カメリ』『レイコちゃんと蒲鉾工場』『クラゲの海に浮かぶ舟』『ちょっとこわいメモ』ほか多数の著書がある。
ライフワークともいえる『ほぼ百字小説』は、Xで毎日発表され続けており、その数は5000を超えている。現代SF文学界で独自のポジションに立ち、現実と幻想が交錯する独自の世界観で読者を魅了し続けている先鋭だ。
Xの書籍紹介アカウント「ドクショと!」によるアンケート「河出文庫人気ランキング」では、『カメリ』1位、『かめくん』4位、『きつねのつき』7位と3作が上位に入るなど、多くの読者に根強く支持されている(※)。
短い中にも深い感動と独創的な世界観を持ち、老若男女を問わず楽しめる『シリーズ百字劇場』。北野氏の新作がもたらす新しい読書体験を楽しんでみては。
『シリーズ百字劇場』詳細:https://neconos.net/tag/100c/
※アンケートは2019年に実施されたもの
https://x.com/kusatu9/status/1821759056450850877
(ソルトピーチ)