日本全国の生産者と取引し、自社工場で加工品の製造・販売まで一挙に行う日本果汁は、7月20日(土)より「さくピー 小笠原島レモン うま塩味」の販売を開始した。
農家への収益還元のためのオリジナル商品誕生
日本果汁は、これまでに宝酒造の要望を受けて、小笠原村で収穫された柑橘の搾汁を担当している。小笠原島レモンの搾汁後に出る果皮の量は、果汁約100キログラムに対して果皮約130キログラム、1日で最大2,500キログラムの果皮が出る。
「この果皮を利活用して農家へ収益還元できないか」と考えていた日本果汁は3年前から研究と実験を重ねて、このたび小笠原村や宝酒造の協力を経て、小笠原島レモンの果皮をチップスにしたオリジナル商品「さくピー」が完成した。
商品は、日本果汁ECサイト、東京愛らんど、小笠原島内直売所、おがさわら丸船内にて先行販売中。順次、都内スーパーやコンビニエンスストア、特産品売り場で展開予定となっている。
健康志向・社会貢献型のスナックのこだわり
柑橘の皮を使ったとは思えない“さくっ”と食感の「さくピー 小笠原島レモン うま塩味」360円(税込)は、チップスのような新感覚のおつまみスナック。
販売から1週間で同社他製品の初動比で約2倍の販売数を達成した。
商品には、真空フライ製法で低温でじっくりと揚げるためレモンの美味しさがそのまま閉じ込められている。小笠原島レモン独特のスパイシーな酸味とほろ苦さが、旨味のある塩と絶妙にマッチした味わい。レモンの風味がずっと口の中に残るのがポイントだ。
商品1袋には、レモン約1個分の皮を使用している。レモンの皮は、食物繊維が豊富でヘルシー。罪悪感のない、健康志向のスナックに仕上がっている。
原料の果皮は、本来捨てられるはずの皮で果実を余すことなく活用。自然や環境にも優しい商品に。
商品の売上の一部は、小笠原諸島の自然保護(観光資源など)と農業振興の観光等の財源になるので社会貢献型のスナックでもある。
労働者不足解決に向けて「さくピー」生産
日本果汁代表の河野聡は「世界的果汁不足から国産果汁が注目されています。国内の農家の大半は家族経営、中小農家です。小笠原村の柑橘農家も例外ではありません。中小農家は農作物を作りたくても作れない問題があり、その一つが労働者不足です。労働者不足を補う手段として、「さくピー」を通じ、収穫応援をしたい農業に関心のある人が小笠原村に集まり収穫、京都の工場で生産、製品化。利益の一部を小笠原村の農業振興や観光財源にする一連の流れを作り、社会に貢献したいと考えています」とコメント。
日本果汁では、小笠原島レモンの収穫時期にあたる10月から、東京都島しょ振興公社が実施する定住促進を目的とした取り組みも開始する。この取り組みでは、農業就業体験者と一緒に収穫する島レモンを加工、製品化を行い、2025年1月にさくピーとして販売することも予定している。
8月2日(金)より、農業就業体験の募集がスタート。対象には、小笠原レモンの収穫も含むため、「さくピー」の生産に関われる機会となる。
果実を丸ごと使う日本果汁の取り組み
日本果汁は、2016年に木津川市に現在の工場を設立。多様な設備を活かし、様々な果実加工を少量から大ロット生産まで行う。多彩な商品づくりと、安定した価格での商品販売を実施している。仕入れから製品化までワンストップでできることを強みとしている。
工場には、全国各地から様々な果実が集まり、加工内容ごとにライン分け。1日1日作る物が異なり、臨機応変に対応できるのが特徴だ。
日本果汁がこれまでに全国の果汁農家から仕入れた果実は100種類以上あるという。果実を丸ごと全て活用し、無駄のないサステナブルな商品開発。農家から果実を適正価格で継続購入する取り組みも実施。これによって、多数の果実の常時取り扱いを実現している。
健康志向なおつまみスナック「さくピー 小笠原島レモン うま塩味」をチェックしてみては。
日本果汁ECサイト:https://japanjuice.base.shop
(西原愛華)